ドイツ/ドイツの鉄道旅行

こう買えば電車の切符が安くなる!(2ページ目)

ドイツ鉄道には大幅に割引になる切符の買い方があります。条件を満たせば通常の半額以下で買うことも可能! さてその条件とは?

執筆者:カルカ 麻美


各州の周遊チケットとウィークエンドチケット

近距離列車
周遊チケットやウィークエンドチケットが使える近距離列車
ドイツには16の州がありますが、その州ごとに近距離列車が1日乗り放題の周遊チケットが用意されています。例えば、バイエルン州には「Bayern-Ticket(バイエルンチケット)」が、ザクセン州には「Sachsen-Ticket(ザクセンチケット)」があります。料金は州により22~27ユーロ(3,500円前後)。自動券売機・インターネットで購入可。窓口で買うとプラス2ユーロの手数料がかかります。

  • 1枚のチケットで5人まで使用可

  • 利用できるのはその州内を走る近距離列車(IRE、RE、RB)、近郊列車Sバーン

  • 平日は9:00~翌日の3:00、土・日は0:00~翌日の3:00まで有効

  • 両親/祖父母(またはそのうちの誰か一人)の子供/孫が同乗する場合、子供の人数は無制限


  • 通常より少し安い一人用のシングル周遊チケットがある州もあります。

    ウィークエンドチケット(Schönes-Wochenende-Ticket シェーネス・ヴォッヘンエンデ・チケット)は、州に関係なくドイツ全域の近距離列車に乗れるチケット。料金は30ユーロ(窓口では32ユーロ)。土・日の0:00~翌日の3:00まで有効で、その他は各州の周遊チケットと同じ条件です。

    以前はこれらのチケットは自由に譲渡できたのですが、最近ルールが厳しくなり、使用開始前に乗車する人の名前をチケットに記入しなければならなくなりました。乗車時には記入された名前が本人であることを確認するため、身分証明書の提示を求められることがあります。ただ販売場所によってはまだこの記名欄の入ったチケットに切り替えられていないので、チケット上に記名欄がなければ名前は記入しなくて大丈夫です。

    割引を組み合わせたモデルプラン

    駅
    上手く割引を組み合わせておトクな旅に出よう!
    たくさん長距離移動をする人は、ドイツ鉄道乗り放題の「ジャーマンレイルパス」を日本から買っていくのがいいと思いますが、一都市を拠点にしてゆっくり旅をするタイプなら、ここでご紹介した各種の割引をいろいろ組み合わせると電車代がずいぶん節約できます。ここでは、例えば夫婦2人でドイツ10日間の個人旅行をする場合のモデルプランを立ててみました。

    ■日本―フランクフルト直行便を利用時
    1日目 フランクフルト到着
    2日目 フランクフルト市内観光
    3日目 マールブルクへ日帰り旅行 ・・・ RE(快速列車)で片道1時間 >> フランクフルト⇔マールブルク往復チケット2人分の料金:通常47.6ユーロ(約6,760円)のところ、ヘッセン州の周遊チケット利用で25ユーロ(約3,550円)に

    ※ここからフランクフルト⇔ベルリンの「シュパープライス50往復チケット」を利用。往路の途中でワイマールに立ち寄り1泊。翌日続けてベルリンへ向かい、ベルリンに数日滞在後、フランクフルトへ直通電車で戻る。 >> このルートの往復チケット2人分の料金:通常356ユーロ(約50,550円)のところ、「シュパープライス50」を利用すると133.50ユーロ(約18,960円)に

    4日目 フランクフルト → ワイマール ・・・ ICE(最高速列車)で2時間20分
         到着後、午後からワイマール市内観光
    5日目 午後までワイマール市内観光
         ワイマール → ベルリン ・・・ IC(特急列車)で3時間
         夕方到着後、ベルリン市内で夕食
    6日目 ベルリン市内観光
    7日目 ポツダムへ日帰り旅行 ・・・ Sバーンで約30分
    8日目 ベルリン市内観光
    9日目 ベルリン → フランクフルト ・・・ ICEで4時間
    10日目 帰国

    ■日本―ミュンヘン直行便を利用時
    1日目 ミュンヘン到着
    2日目 ミュンヘン市内観光
    3日目 ノイシュヴァンシュタイン城(フュッセン)へ日帰り旅行 ・・・ RE(快速列車)で2時間 >> ミュンヘン⇔フュッセン往復チケット2人分の料金:通常79.20ユーロ(約11,250円)のところ、バイエルン州の周遊チケット利用で25ユーロ(約3,550円)に
    4日目 ミュンヘン市内観光
    5日目 ミュンヘン → ハイデルベルク ・・・ IC(特急列車)で3時間 >> このルートの往復チケット2人分の料金:通常216ユーロ(約30,670円)のところ、「シュパープライス50」を利用すると81ユーロ(約11,500円)に
         到着後、午後からハイデルベルク市内観光
    6日目 午後までハイデルベルク市内観光、夕方ミュンヘンへ戻る
    7日目 ミュンヘン市内観光
    8日目・9日目 レーゲンスブルク、ニュルンベルク、ザルツブルクなどへバイエルン州の周遊チケットを利用して日帰り旅行(ザルツブルクはオーストリアですが、バイエルンチケットで行けます。)
    10日目 帰国

    シュパープライスは往復路の途中でそれぞれ経由地を組み入れられるので、上のモデルプランを参考にしてどこに立ち寄るかは好みで自由に変更し、自分の希望にかなった旅の日程を立ててみてください!

    ※2006年4月現在 1ユーロ=142円


    【関連記事】
  • ドイツ鉄道旅行の基本


  • 【関連リンク】
  • 鉄道/地下鉄/バス/レンタカー
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