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植物はいじめた方が良く育つ?水やりの基本(2ページ目)

いつもきちんと水やりをしているのに、枯らしてしまう。枯れそうになったから、せっせと水やりをしたら、ますます枯れてしまった。そんな経験はありませんか?実は、植物はいじめた方が良く育つのです。その方法は?

小島 理恵

執筆者:小島 理恵

家庭菜園ガイド

根の張り具合に、決定的な差が!

常に湿らせていた方の根
幹の下部に見えるモヤシのようなものが、新しく出た根です。
右の写真は、受け皿にいつも水を溜め、土が常に湿った状態でいたものの根です。実は、鉢から土ごとそっと外そうとしたのですが、根がほとんど張っていなかったため、幹をちょっとゆすっただけで、ポロッと外れてしまいました。

モヤシのように、白く太く見えているのが新しく出た根で、このように太いものが2~3本新しく出てきていることがわかります。


乾燥気味に育てた方の根
毛細管のように細かい根が張り巡らされているのが、わかりますか?
一方、こちらの写真は、受け皿に水を溜めず、乾燥ぎみに育てたものの根っこです。鉢の中に、細かい根がぎっしりと張りめぐらされていて、根と土がしっかり絡み合っているので、鉢から抜くときも、土ごとスポッと抜くことができました。


なぜ、こんなにまったく違う根になってしまったのでしょう?

植物の根は、土が乾いていると、水を求めて遠くへ伸びていこうとする性質があります。鉢の中のような、限られた範囲で生育している場合は、細かい根をたくさん出したほうが、水を吸い上げる能力が上がるので、細い根をたくさん出して、毛細管のように張り巡らせようとします。逆に、常に土が湿った状態では、根は、遠くへ伸びていく必要を感じず、生長をやめてしまいます。

根の張り具合が、枝葉の生長に影響する。

実は、この、根の張り具合の差が、先ほどの葉の大きさの差となって現れていたのです。

地上部に出ている幹や枝を支えているのは、地下の根です。ですから、根の張りが良ければ、枝葉の生育が良くなります。逆に、根の張りが弱い場合は、地上部が大きくなりすぎると、自分の体を支えきれなくなってしまうため、植物自身が生長を抑制するようになります。それが、結果的に、枝葉の張りが良くないということにつながっているのです。

それでは、どのように水やりをすればよいのでしょう?
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