青いバラの開発者に直撃!
「最新の科学研究結果」のコーナーでは、話題の「青いバラ」が展示されています。英語で「blue rose」といえば、「不可能・ありえないこと」の代名詞となっているくらい、古くから、バラに青い品種はないということが、世界共通の認識となっています。それを、遺伝子組み換えの技術を使って可能にしたのが、日本のサントリーとオーストラリアのフロリジン社との共同プロジェクトでした。その技術は、簡単に説明すると、ピンク系のバラに、パンジーからとった遺伝子を組み込むことで、デルフィニジンという青色色素が合成され、青い色を有するバラが生みだされたというものです。
さて、今回は、「青いバラの研究者」サントリー株式会社 先進コア技術研究所 シニアスペシャリスト 田中良和氏にインタビューをすることができました。
私は、ガーデナーの立場として、最も気になっていたのが、「この花が、一見して害虫や病気に弱そうなイメージに見える」ということ。そして、「直射日光に当たると、色があせてしまわないのか?」ということでした。
こちらは、バラよりも先に開発され、発売されている、「青いカーネーション」。 |
また、個人的な好みとしては、このような色のバラであったら、もう少しとがった、高芯剣弁咲きと呼ばれる形のほうが、カッコいいのではないかと思い、伺ってみたところ、そのような形の品種に、この技術を施せば、高芯剣弁咲きの青いバラを作ることも可能なのだそうです。
花が咲いたままの状態で、香りを抽出する、「ヘッドスペースガス法」。この方法によって、花の香りの新しい効用が発見されたそうです。 |
この特別展では、科学的なアプローチで、いつもの暮らしの中で楽しむ花だけではない、様々な花の側面を見たり、感じたりすることができます。
会期は、2007年6月17日(日)までです。
【関連情報】
・「特別展 花 FLOWER ~太古の花から青いバラまで~」
東京 上野の国立科学博物館にて、6月17日(日)まで開催。
※開催概要・イベント情報など、詳しい情報はこちら。「特別展 花」公式ウェブサイト
・新しい花の到着情報など最新情報は、こちらでチェック。「特別展 花」公式ブログ