マレーシア安さの源泉は、通貨のペグにある

マレーシア
保護政策が解かれ国際競争にさらされることで通貨の価値も変化を遂げる
マレーシアの通貨「リンギット」は、1997年、世界を震撼させたアジア通貨危機を乗り切るために、対米ドルの固定相場制をしきました。それが2005年、中国・人民元の切り上げと同時に、通貨バスケット制による管理変動相場制へと移行。ペグがはずれたことから、徐々にではありますが、リンギット高が始まるようになりました。

完全変動相場制に移行して久しい日本の「円」もまた、70年代初頭まで続いた1ドル360円の固定相場時代には、米国からの渡航者が「安い、安い」と商品を買いあさる姿が一部で見受けられました。現在のマレーシア暮らし人気の陰には、そうした通貨によるマジック=実勢価値との開きと安さに、ゆえんがあるようです。

世界と自国の経済情勢をかんがみて、今後は段階的にペグをはずしていくことが予想されるマレーシア・リンギット。
訪日外国人客数が、前年対比10%増を記録した2008年上期。五輪特需に沸く中国はじめ、東アジア、ロシアからの富裕の民、そして強いユーロを携えた欧州人たちが、安い日本へと向かい始めているのがうかがえます。来日する世界の富裕層のなかには、マレーシアのお金持ちも含まれます。
その反面、マレーシアの国力を注視しつつリタイア移住を決意する日本人が、近ごろ増えているのも頷けます。

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