ドイツアルプスの知られざる秘境「ベルヒテスガーデン」
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駅前から望む双耳の峰ヴァッツマン山 |
ドイツとオーストリアの国境付近に位置する
ベルヒテスガーデンは、ドイツで初めて国立公園に指定された、風光明媚な山岳地帯。人口わずか8千人弱の町ですが、夏をピークに、年間7万5千人ものツーリストが自然を求めて訪れるというドイツきっての美観地区です。町のシンボル
ヴァッツマン山(2713m)を望む高台には、
ホテルレストランというカテゴリーの、山小屋風プチホテルが何軒も佇み、ドイツアルプスの自然美に彩りをそえています。
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神秘の湖「ケーニヒ湖」 |
美しいエメラルドのケーニヒ湖 |
ベルヒテスガーデンの一番の見どころは、神秘的なエメラルドグリーン色の「
ケーニヒ湖」。
氷河期の氷が解けてできた、全長8キロのフィヨルド湖で、環境に配慮された電動ボートでの湖上遊覧がとくにおすすめです。エンジンを止め、湖上にひとたび停泊。おもむろに、船長がトランペットを奏でると、湖を囲む山々に共鳴して、みごとに音色がこだまします。誰もが胸を打たれる清廉さに、知られざるドイツの一面を感じることでしょう。
ナショナルパークのハイキングコースは、日帰りも可能です。
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ヒトラーの山荘「ケールシュタインハウス」 |
雪に覆われて未発見のまま終戦を迎えたイーグルネスト |
第二次大戦末期の爆撃にもあわず、当時のままを残す
ヒトラーの山荘「
ケールシュタインハウス(別名・鷹の巣=イーグル・ネスト)」は、標高1834m、隣国オーストリアをも可視する場所に位置しています。冬は雪深いため、初夏から秋にかけて一般公開されます。
このケールシュタインハウスには、当時の貴重な資料のほか、レストランも併設。ムッソリーニから贈られたとされる大理石の暖炉や、軍法会議が行われた広間など、世界中のツーリストが、史実を求めにやってくる名所といえます。
山麓の駐車場で専用バスに乗り換えて、展望台から山荘のある頂上までを、エレベーターで上がるしくみ。入場料などは、
こちらを参照ください。
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ドイツ岩塩抗「ザルツ・ツァイト・ライゼ」 |
岩塩抗の滑り台はスリル満点 |
ベルヒテスガーデンから、音楽祭で知られるザルツブルクにかけてのこの地域は、大きな岩塩層が地下に広がることから、欧州随一の
塩の産地としても知られています。
一般公開されている
ザルツベルクヴェルク(岩塩抗)のひとつ、「
ザルツ・ツァイト・ライゼ」では、抗夫服を身にまとい、抗夫が普段使用する木製の滑り台で採掘場へ降りたあと、地底湖をいかだで渡るという、アドベンチャーツアーが体験できます。
日本の食卓でもおなじみの輸入塩
アルペンザルツは、この地域が産地。ドイツ食塩市場の70%を占めています。
■旅の基本情報は、
ドイツ観光局公式ホームページを
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ハプスブルクの「陰の首都」オーストリアのインスブルック特集です