AVCREC録画の画質は?
実際にスポーツ、ドラマ、バラエティ、アニメなどいくつかの地上波デジタル放送を録画してみたインプレッションを以下に述べます。
■HEモード(5.7Mbps)
まずは、もっとも長時間録画可能なHEモードでの画質です。動きの速いレースやサッカーなどのスポーツ番組では高速移動物体がそれなりにモザイクがかって見えます。しかし、一般的にはそう問題ない感じです。
ハイビジョン対応のバラエティ番組などは、最近ではいい撮影機材を使っているせいか、かなり細部まで描写されます。そのため、複数の人がアップになったときに、髪の毛がモザイク状に見えることがありました。また、CMなどの高精細映像で物体の境目の部分にややジャギーが見えることもあります。
ドラマなどではアクション的な部分を除くと、おおむね問題がない感じです。アニメ番組は同じデータが連続することが多いせいか、意外に高画質に見えます。ただし、画面全体がスクロールするような場面では多少、カクカクするような動きが見受けられます。
もっとも低画質なHEモードですが、正直に言って全体的に予想を超えた高画質だったと言わざるを得ません。細部を気にしなければ、十分に使い物になるでしょう。
■HXモード(8.6Mbps)
中間的なHXモードでは、HEモードで見られたアラがかなり改善されます。正直、よほど動きの速い映像を録画しない限り、十分な画質を持っていると言えるでしょう。ビットレートとのバランスを考えれば、通常はこのモードを使うのがお薦めだと思います。
■HGモード(12.9Mbps)
最高画質のHGモードでは、HXモードよりも色乗りがいいというか、ダイナミックレンジが広くなります。ただし、DRモードからの画質低下は明白であり、地デジハイビジョン(約17Mbps)の場合、ビットレートの差が小さいので、ハードディスクへの録画ではあまりメリットを感じないでしょう。ただし、これがビットレートの高いBSデジタル(約24Mbps)の場合は話が違って、ビットレートが約半分になるので、容量的なメリットがあります。
■AVCREC録画での制限
デジタルWチューナを搭載してるため、DR録画で2つの番組を録画することができますが、AVCRECでは制限があります。AVCRECのためのトランスコーダは1つしか搭載されていないため、複数の番組を同時にAVCRECで録画することはできません。しかし、とりあえずDRで録画しておけば、あとでAVCRECで変換することもできます。
AVCRECはブルーレイレコーダーを進化させたか?
今回のテストで、AVCRECはもっともビットレートの低いHEモードでさえ予想以上に高画質であり、実用的なメリットがあることを明らかにしてくれました。
AVCRECはハードディスクやブルーレイディスクにより長時間の録画を可能にしただけでなく、DVDに対するHD録画をも可能にしました。現在、まだまだ高価なブルーレイディスクと比較して、DVD-RはCPRM対応メディアでも低価格です。これにより、ユーザーはより気軽にHD録画をダビングできるようになりました。
新ブルーレイDIGAは、目的に応じてブルーレイ、DVDとHD録画メディアを選択できる自由度を身につけました。これにより、さらなる魅力を手に入れたと言っていいでしょう。
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