ケース2連帯保証人になってほしいと頼まれているのですが・・・
連帯保証人は非常に重い責任を負わされます。あなた自身の財産を失うリスクがあるのでよく注意してください。 |
保証人とは?
まず、基礎知識からおさえておきましょう。借金の保証人には、「保証人」と「連帯保証人」があります。違いはなんだと思いますか?債権者から請求された場合、あなたが「保証人」ならば、「まずは借主本人に請求してください(催告の抗弁権)」とか、「借主は財産がありますから、まずはそちらの処分を先にしてください(検索の抗弁権)」ということができます。しかし、あなたが「連帯保証人」ならば、そのような抗弁は通用しません。この場合は、貸した側は、借主本人に請求しようが、いきなり連帯保証人に請求しようが、どちらでもいいのです。つまり、「連帯保証人」のほうが、よりいっそう、重い責任を負わされるのです。まずは、この点を認識する必要があります。
根保証って?
次に、根保証についても、念のため説明しておきます。根保証とは、借主本人が現在および将来負担するだろう借金の一切を負担する保証契約です(限度額や期限が設定されているものとそうでないものがあります)。以前、中小企業向けの商工ローンなどが、盛んに利用して社会問題ともなりました。この根保証がついていると、100万円の借金の連帯保証人となったはずなのに、その後、借主が追加融資を受けるなどして、借金がふくらんだ場合、その分についても保証人は責任を負わされることになります(たとえば、根保証の限度額が1000万円ならば最大1000万円まで)。予想外の請求をされて驚いても手遅れですから、契約書にサインする際に根保証かどうか、きちんと確認することが重要です。
サインをしたら責任が生じる!
さて、ご相談の件でもそうですが、保証人を頼む側は、「形式だけだから」とか「名義を借りるだけだから」などと言って、契約書類にサインしてくれるよう求めることが多いようです。しかし、連帯保証人としてサインをしたら最後、あなたは、借主とまったく同じ責任を負わされるのです。このことをよく肝に銘じてください。