いざというときに役に立つのは? |
今回は、最近話題になることが多い地震やテロなどの災害時のコミュニケーションを考えます。
実は災害に弱い携帯電話
皆さんは、自分がトラブルに陥ったときに、警察や家族に電話をするのに何を使うでしょうか?携帯電話でしょうか?家の電話でしょうか?公衆電話でしょうか?
最近は盗難や事故などにあったときには、携帯電話から電話をする人が圧倒的に増えているといいますから、きっと携帯電話を使うと答えられる人が多いと思います。
携帯電話なら常に手元に持っていますし、いつでもどこでも使えますから、当たり前といえますね。
携帯電話さえ持っていればトラブルにあっても大丈夫と思っている人もきっと多いことでしょう。
ただ、この携帯電話というのは実は災害発生時にはあまり役に立ちません。
例えば先日関東でも比較的大きな地震がありましたが、その際には携帯電話が通話どころか、メールやネット利用までできなくなってしまったのは記憶に新しいところですよね。
ロンドンのテロのときに使えたのは無料のネット電話だけだった?
こういった災害時の通信トラブルは、もちろん日本だけの話ではなく、海外でも同様の話がいくつもあります。最近で記憶に新しいのはロンドンの同時多発テロだと思いますが、それに関連してこんな記事がありました。
爆弾テロ事件で通話殺到--英国の携帯電話網が一時麻痺状態に (CNET)
記事によると「ロンドンで7日朝に発生した一連の爆破事件のニュースが広がるなかで、家族や友人と連絡を取ろうとする通話が殺到したことから、英国の大手携帯電話会社のネットワークが麻痺状態に陥った。」とのことです。
まぁ、状況が状況だけに、仕方が無いというところでしょう。
ただ、実はこんな状況の中、P2P電話のSkypeは使えていてライフラインとして機能していたという記事がniftyのモバイルフォーラムで紹介されていました。
もちろん現在のSkypeの場合は、ある程度PCやインターネット等が利用できることが前提になります。地震のような災害で、電源まで落ちてしまった環境では結局使えないかもしれません。
ただ、高価な料金を日ごろ払っている携帯電話が、いざという災害時には使い物にならず、無料のSkypeは使うことができるというのは何とも皮肉な話です。
ネット電話がインフラとして機能するのも、それほど遠い将来ではないかもしれませんね。
【関連記事】
←前月のコラム「ライブドアの本命は通信事業?」はこちら
→翌月のコラム「メッセンジャー戦国時代再来か?」はこちら
【関連リンク】
・コラム「ネットコミュニケーションの近未来」の一覧はこちら