ターシャのクリスマス
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バーモントの冬は厳しい |
ターシャの住むバーモントの冬は厳しく、2m近くの積雪に覆われます。その冬を彩る最大のイベント・クリスマスを、ターシャは思う存分楽しむのです。
ターシャのクリスマスの魅力は、あらゆるものを時間をかけて手作りするところにあります。ターシャにとっては、それを準備する時間もクリスマスなのです。何ヶ月もかけて、空いた時間に作っておくプレゼントは、手編みの靴下やハーブ入りのチーズ、ジャムやジェリー。家族も同様に、手作りのプレゼントを用意します。クリスマスが近づくにつれ、ターシャのパントリー(食料庫)は、素敵な保存食でいっぱいに。
クリスマスリースとクリスマスツリー
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蜂蜜から作った蜜ろうキャンドルを灯して |
セント・ニクラウス(サンタクロース)の誕生日である12月の6日には、ツゲの枝で作った青々としたアドヴェント・リースに、ターシャの両親の結婚式に使われた伝統のサテンリボンを飾ります。その日の午後に食べるダンディーケーキは、何週間も前から用意される、家族みんなの楽しみ。クリスマスツリーは、森から伐ってきたもの。そこに飾るのは、代々伝わる貴重なオーナメントと、ターシャオリジナルのさまざまな飾り、ジンジャーブレッド、そして手作りの本物の蜜ろうキャンドル!
クリスマスの夜
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ターシャの屋敷でのクリスマスを描いた絵本『コーギビルのいちばん楽しい日』(メディアファクトリー) |
そしてクリスマスディナーには、ターシャがティン・キッチン(暖炉の前に置き、反射熱で調理する器具)でローストしたターキー、それに添える豆料理とマッシュポテト、アンティークの型を使って作るジェリー状のクランベリー・ソースが用意されます。クリスマス用の特別なテーブルクロスととっておきの食器類で、晴れがましいディナーの始まりです。
ディナーのあとは、客間に飾られたツリーを皆で鑑賞し、プレゼントの交換です。喜びに満ちた空気の中、ターシャがクリスマスの詩を朗読し、クリスマスの夜は静かに更けていきます。
心温まるクリスマスを…
いかがですか? 心のこもった、ターシャのクリスマス。そこには、今や失われてしまった、素朴な本来のクリスマスの姿があります。ターシャみたいに、何でも手作りはできませんが、お金で買えない、家族と作るクリスマス、少しでも真似してみたいなあ、そう思います。
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