モノを持たなくなってわかった「モノは要らない」
「モノを持たないようになって、初めてわかったんです。“そんなにたくさんは要らない”ってことが。よく、○○を作るにはコレがなけりゃダメ!って思ってしまいますけど、そんなものは、実はそれほど多くないんです。大体のものは、何かで代用できるんです。だから、買ってしまったらおしまい! 5年でも10年でも捨てられませんから。そうですね、三度、不自由したら、買ってもいいと思うんです。あと、“安いから”“お得だから”という理由で買うのもダメ。結局ムダになります」。ああ、何かすごく、思い当たるんですけど…。
数を決めれば捨てられる
「友の会では、“適量を決める”ということを教えていただきました。たとえば雑巾なら五枚、服なら三組、といった具合に。そうすると、自分の持ち物が把握できるようになります。自分が持っているモノがわかっていると、モノに飛びつかなくなります。だから、バーゲンで衝動買いはしません。たとえバーゲンで二枚買えると知っていても、定価で、必要な一枚だけを買います」。確かに。そのくらいじゃないと、モノって増える一方なんですよね!
40年分の思い出がしみついた愛用の品々 |
達人はモノを大切にする
吉比さんのお宅には、吉比さんの新婚当時からあるモノたちがいくつも現役で活躍しています。ご主人が学生時代から愛用しているコーヒーサイフォン、重い頑丈な扇風機、お母様が新宿の百貨店で買ってくださったミルクパン…。どれも新品のようにきれいに手入れされています。ノリタケの白い食器は一枚も欠けていないし、吉比さんのお父様が使っていたのと同じイギリス製のストーブは、メーカーが存在しなくなった今も、同様の芯をイギリスから取り寄せて使っているそうです。「娘が、同じものをアンティークショップで見つけたって(笑)。このストーブ、安全だし燃費もいいし、何より、父が使っていたのと同じものを毎日眺めて暮らせることがうれしいんです」。
取材の中で、人生の、そしてシンプルライフの先輩として、ホントーにためになるお話を聞かせていただきました。吉比さんのお宅の心地よさの秘密、もっともっとありますからね、続編もお楽しみに!
【関連リンク】