来年こそつけてみませんか、家計簿

今年もそろそろ、書店の店頭にカラフルな家計簿が出揃いましたね。ここ数年家計簿をつけていないガイド、しかし来年は、久しぶりに家計簿つけてみようかな~と思っています。それというのも、ある本を読んだからなのです。それは、
『道はあとからついてくる――「家計簿」にみる平山画伯家の足跡』(平山美知子、主婦と生活社)。

本書は日本画の大家・平山画伯夫人で、自らも芸術家である美知子夫人の、43年83冊分の家計簿から、平山画伯の芸術の変遷と、平山家の激動の生活史をたどったもの。芸術家も家計簿つけるのか~と驚きつつも、その思わぬ魅力に引き込まれ、一気に読んでしまいました。

6畳一間のアパート暮らしの若き平山ご夫妻は、芸術家にとって必須ともいえるアトリエ建設のため、つましい暮らしを続け、着実に貯蓄に励みます。質素ながらも心のこもった食卓、画伯のシャツを手縫いする夫人。戦後の質実な暮らしがそこには描かれています。家計簿は夢実現のための設計図。「レバー60円 ピーマン10円‥‥」といった日々の細々したお金の出入とともに、その日にあった出来事が一言、二言書きつけられています。

そのごくごく短い記録に、夫人は、画伯の白血病が発覚した日の衝撃、最愛のわが子と離れて暮らさなければならなくなった日の胸をかきむしるような思いを追体験するのです。お金(数字)が文章よりもずっと雄弁に物語る日常が、そこにある――読んでいて本当にリアリティがあり、引きつけられました。これが単なる日記でなく、家計簿であったことに、余計に記録としての価値があるように思います。

家計簿とは、自分(我が家)の経済状態を把握し、将来への計画を立てる指針となる重要なツールです。自分を知り、暮らしをコントロールしていくという意味で、シンプルライフの確立にとって、家計簿は心強い味方といえるでしょう。
 
さらに、「シンプルライフ」が、単にモノを持たず手間を省くだけの暮らしではなく、そういう暮らしを通して、「自分」「家族」というものをより理解しようと努め、ありたい理想に近づく営みであるとすれば、その過程はぜひ記録しておきたい。日々流れ去るばかりの日常をどこかで堰き止め、切り取っておくことは、記録を残すということ以上に意味があるのではないだろうか? 本書を読んでいるうちにそう思いました。

「帳簿」としての家計簿には、実はあまり積極的になれない(数字大嫌い)ガイドですが、「記録」としての家計簿なら続きそうです。いっそ、日記だけでなく写真や絵やいろんなものを盛り込んで、「二度と作れないわが家(自分)の記録」としての家計簿に挑戦してみようかな! それが家計の見直しに役立てばもっと嬉しいし‥‥。

というわけで、家計簿物色中のガイド、書店にて発売中の家計簿をリサーチしてきました。その中からピックアップしたおすすめ家計簿がこちら!