ホストファミリーは必ず気さくで面倒見のいい人とは限らない! |
あなたがハマっている、ホームステイの幻想とは?
まず、一般的に、ホームステイには、大きくわけて2つのタイプに分かれます。
一つが、ボランティア・ホームステイで、もう一つがペイイングホームステイです。
通常の短期語学研修や、ホームステイプログラムでのホームステイ先は、後者のペイイング・ホームステイになります。
なぜ、ペイイング(Paying)かというと、学校あるいは、ホームステイをアレンジするエージェントが、生活に最低限度必要なお金をホスト先へ支払っているためです。
また、ペイイング・ホームステイの義務というのは、「食事の提供」、「部屋の提供」です。それ以外は基本的には義務ではありません。つまり、前述の項目にもありましたように、週末に、ホスト先が生徒を外へ連れて行ってくれるというのは義務ではないのです。もし、家族が連れて行ってくれたとしたら、それはあくまでもホスト先の好意になります。
また、2つ目の項目に関してですが、最近、多くのステイ先では、朝食は、ホスト先が、予め用意してあるパンや、シリアルなどを各自が自由に摂るセルフタイプが増えております。ステイ先によっては、ホストマザーも朝仕事へ出かけます。そのため、各自がそれぞれ食事を摂るケースがあるのです。つまり、食事においては、必ずしも、ホストマザーが作ったものが毎回出されるということではありません。
3つ目の項目については、多くのホスト先の週末の食事は、2食が多く、朝・昼兼用で1回(ブランチといいます)と、夕食1回というスタイルが増えております。出発前に「全食出されます」といわれていても、必ずしも3食出されるとは限らないのです。
4つ目のホスト先の家族構成ですが、ホームステイ先では、シングル・マザーやシングル・ファザーの家族も増えております。両親が揃っている家庭ばかりとは限りません。家族によっては、おじいさんが一人、お婆さんが一人という家庭もあるのです。だからといって、ホスト先として問題があるということにはならないのです。
そして最後のお風呂についてですが、海外のお風呂というのは、日本のように、湯船にお湯を一杯いれて、ゆっくりとくつろぐという発想はありません。あくまでも体を清潔にする場として使っているので、ホスト先によっては、予めお風呂の利用時間を決められていたり、好き放題お湯を使えないケースが多いと思います。
たとえば、イギリスなどでは、自分ひとりがたくさんのお湯を使ってしまうと、途中から水に変わってしまい、後に利用するルームメイトやハウスメイトからひんしゅくを買ってしまった・・・・なんてこともあるのです。家族のルールを守り、十分、注意することが大切です。
これらの項目は、あくまでも一例です。他にもいろいろ日本人留学生が抱きやすいホームステイに関する幻想や、語学研修に関する幻想もあるのです。
これらを留学前に知っておくことで、海外での生活にいち早く慣れ、適応ができるようになり、有意義な留学生活が送ることができるのです。
留学コンサルタントの本橋さんは、「これらの幻想を留学前に知っておくことで、海外での生活にいち早く慣れ、適応ができるようになり、有意義な留学生活が送ることができます」と語ります。
そう言われると、私自身留学を実際に体験する前は、こうした幻想というかイメージを抱いていたように思います。自分ではハッキリと認識していないけれど、行ってみてはじめて「あっ、そうなんだ」と思ったことがいくつかあります。
そんなちょっとした「留学に対するイメージや思い込み」を「留学の幻想」と上手い表現をしながら、出発前から過大にイメージを膨らまさないように教えてくれている本がコチラです。
「語学留学指南」(ナカニシヤ出版)1,470円(税込)
本書は、外国語系大学の推薦図書としても選ばれていて、留学に関する幻想の他、ホームステイ先との効果的な付き合い方、留学生活を成功に導く心構え、そして、自分に合った留学エージェントの選び方などが解説されているおすすめの一冊です。私もよく参考にしている一冊です。