この本は月刊誌「聴く中国語」の別冊です。約100ページとコンパクトでありながら非常に充実した内容です。「大地の子」を知らない方にも非常に使いやすい構成になっています。
大地の子は非常に長い物語ですが、その中から順を追って第1部~第6部のあらすじとともに、名場面をピックアップしてあります。
名場面の中の名セリフを、見開き1ページで左側が日本語、右側が中国語を配置し、付属のCDで中国語が聞けるようになっています。
中国語部分には逐一ピンインがついてはいませんが、その分収録されている中国語文は多くなっており、また、各ページにはキーワードとなる単語や用法のワンポイント解説がついています。
さらに、各場面に応じた中国事情や物語当時の歴史に関するコラムがあり、映像を見るだけではわかりにくい背景を知ることができます。
中国理解に役立つだけでなく、「大地の子」をさらに深くわかりやすく味わうことができるようになっているのです。
各部分の終わりには、CDを聞いて答える形式の練習問題もついています。楽しみながら実践的な聴力訓練教材としても使えます。
この本の冒頭にはカラーグラビアとインタビュー記事も載っています。
俳優陣からは、陸一心の日本人お父さん役であった仲代達也さんと、中国人お父さん役であった朱旭さんが登場しています。
中国語学習が未経験だった仲代さんがどのようにセリフを覚えたのかという話や、朱旭さんと上川さんが本当の親子のように交流している話など、ファンならずとも一読の価値ありです。
スタッフ陣からは、総指揮・脚本担当の岡崎さんと、演出担当の松岡さんが登場し、日中両国のスタッフ・俳優がどのように協力して作品を作り上げたのか、また中国でのロケは日本とどのように雰囲気が違うのかなど、興味深いエピソードが語られています。
INDEX
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