それから、無事に会社を設立した後に驚いたことといえば、日本人と中国人の仕事に対する姿勢の違いです。中国の人は日本人の感覚からするとあまりにも簡単に転職をします。今ではすっかり慣れてしまいましたが最初はとても戸惑いました。
会社設立当初に採用した、上海の一流大学出身の女性からは、1年後にこんな申し入れをされました。
「私はキャリアを積んだのですから給料を倍にしてください」と…。
会社には給与制度があるからだめです、と彼女に断るとすぐに辞表を出されてしまいました。
中国では基本的に正社員も1年契約ですから、当初は毎年契約の更新をしていましたが業務上の理由などから自動更新に切り替えました。そして、その時に、私はこの会社で働いてくれる人を大切に育てたいという思いから、昔の日本のように終身雇用にしたいと考えていると従業員に説明しました。
すると、てっきり喜んでもらえると思ったのに、逆に「え!私たちはこの仕事をあと何十年もやらなければいけないのですか?」と切り替えされてしまい、びっくりしてしまいました。
そうそう、人民広場の近くにある4号店店長は昨年、小児科医の女医さんという職を投げ打って当社に転職してきました。いくら中国における医師の処遇が日本のように高くは無いといっても、日本人には考えられないことですね。彼女は会社の宝、将来の幹部候補として大事に育てています。
今後の上海ミスタードーナツの事業計画としては、来年にかけて上海市に直営店を4、5店舗出店する予定があります。そして再来年(2005年)からは上海市近郊でのフランチャイズ展開を予定しています。
数年後には、中国全土でミスタードーナツを食べてもらえるようにしたいですね!
中国のミスドは、日本のミスドと似ているようで、全然違う!という楽しいエピソードをたくさん披露してくださった矢口様、どうもありがとうございました。
みなさんも中国旅行で、「中国のミスド」の雰囲気を直接味わってみてください。中国語でサラッと注文できれば、上海人の仲間入り?!ですよ♪
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