世界最大級のルーブル美術館
ガラスのピラミッドが目印のルーブル美術館 (c) Paris Tourist Office - Photographe : Amelie Dupont - Architecte : Ieoh Ming Pei
世界一有名な絵画とされているダ・ヴィンチ作のモナリザや、古代ギリシャ彫刻ミロのビーナスなど、誰もが一度は目にしたことがある超有名作品が揃い、美術に特に関心のない人でも、パリに来たからには絶対に訪れたいマストスポット。それだけに、事前にしっかり予習し情報収集して効率的に回りたいところです。
<目次>
- ルーブルの歴史
- ガラスのピラミッド
- ルーブル美術館の構成と内容
- ルーブル美術館のおもな作品
- 効率よく回る裏ワザ
- 入場料無料のお得情報
- 充実した内容の企画展にも注目
- お土産も!ミュージアムショップ
- ランスとアブダビ、2つのルーブル別館
- 開館時間、休館日、アクセスなど基本情報
ルーブルの歴史
大作が揃うフランス絵画の展示室
そして1789年のフランス革命で当時の国王ルイ16世がべルサイユからチュイルリーに連れ戻され、処刑されるまでの約3年間をここで過ごし、その間は宮殿と議会が共存する形に。その後1793年に宮殿の一部で中央芸術博物館として一般に公開され、これがルーブルの美術館としての始まりとなります。
ガラスのピラミッド
ルーブル美術館はコの字型の建物になっており、中心にはガラスのピラミッドがそびえ立ちます。このピラミッドは今ではルーブル美術館のシンボル的な存在になっていますが、建設当時は賛否両論あったそうです。ミッテラン大統領時代、ルーブル美術館を拡大する「グラン・ルーブル」計画の一環として、常に大混雑していたルーブル美術館の入口をリニューアルすることに。設計を担当したのは中国系アメリカ人建築家のイオ・ミン・ペイ氏。ピラミッドという世界最古の建築物の一つをモチーフにするとともに、ガラスにすることにより、自然光が地下2階のエントランスまで差し込むような設計になっています。
ルーブル美術館の構成と内容
太陽光が差し込む彫刻の展示室
とにかく広くて作品数も膨大なので、1つ1つをじっくり見ていたら1日で終えるのは不可能。でも、効率よくポイントを押さえて回れば、数時間で鑑賞することができます。
地下1階から地上3階までの計4フロアで構成された美術館はコの字型の構造で、各部分は北のリシュリュー翼、東のシュリー翼、南のドノン翼と呼ばれています。
地下フロアでは彫刻作品、1階は古代美術、2階では工芸品とイタリア、スペイン、フランスの絵画と古代美術、最上階の3階では14世紀以降のフランス、ドイツ、フランドル、オランダ絵画が中心となっています。
【参考サイト】
ルーブル美術館のインタラクティブマップ
ルーブル美術館のおもな作品
有名な作品はおさえたい!
有名作品が集まる2階には、世界一有名な絵画と言われているレオナルド・ダ・ヴィンチ作の『モナ リザ』をはじめ、ジャック=ルイ・ダヴィッド作の『ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠』、ウジェーヌ・ドラクロワ作の『民衆を導く自由の女神』などの絵画や、頭部のない翼の彫刻『サモトラケのニケ』などがあり、いずれもお馴染みの作品ですね。
各展示室に置いてある解説カードは日本語もある
もちろん、作品名をメモっておいて、後で公式サイトでゆっくり復習するのもアリです。こちらの公式サイトでは、日本語で全ての作品の解説あり、全ての展示室の鑑賞がネット上でできてしまうバーチャルツアーありと超スグレモノ。できれば、訪問前にどこにどの作品があるかなどの予習をしておくと、より効率良く動くことができるでしょう。もちろん、ルーブル美術館に行く予定がない人でも楽しめるように作ってあるところがさすがです。
■1階
- 彫刻:ハンムラビ法典、マグダレナのマリア
- 彫刻:ミロのビーナス、サモトラケのニケ
- イタリア絵画:モナ リザ
- フランス絵画:ナポレオンの戴冠式、民衆を導く自由の女神、オダリスク
- オランダ絵画:レースを編む女
- フランス絵画:ガブリエル・デストレとその姉妹ビヤール公爵夫人とみなされる肖像、ダイヤのエースを持ついかさま師
効率よく回る裏ワザ
リオン口穴場の入口は現在閉鎖中
- 平日の午前中は比較的空いているので狙い目
- チケットはあらかじめ券売機(リヴォリ通り99番地から入った正面に設置、現金とカードが使える)で購入するとスムーズ
- 入口で入手できる館内マップ(日本語あり)で鑑賞を始める前に見逃せない作品をあらかじめチェックしておく
- 大きな美術館鑑賞は意外と体力を消耗するので、集中力のある始めのうちに重要な作品を見ておくのがおすすめ
入場料無料のお得情報
ルーブル美術館の入場料は通常大人15ユーロですが、10月から3月までの毎月第一日曜日と革命記念日の7月14日は無料で入場することができます(企画展を除く)。ただし、無料開放日は大変な混雑が予想されるので、午前中に入場するなどの工夫が必要です。充実した内容の企画展にも注目
ルーブル美術館では、3階の特別展示室にて常設展とは別の期間限定の企画展が開催されています。過去には古代エジプト展や祭壇画展など特定のテーマに焦点をあてた興味深い内容のものが多く、大変人気があるので要チェック。
お土産も!ミュージアムショップ
ルーブル美術館の公式グッズが買えるミュージアムショップは、ピラミッド下の地下2階のチケット売り場の西側、チュイルリー庭園方面にあります。ポストカードや本だけでなく、ファッションアイテムやゲームなど幅広いジャンルのグッズが揃っています。ガイドのイチオシは、モノポリーのルーブル版です。有名なボードゲーム、モノポリーは世界で色々なバージョンが売られていますが、マス目がルーブル美術館の作品となっていて、子どもから大人まで学びながら楽しめます。
イラストレーターのサム・バロン氏による「Hieroglyphs Collection」は、サイやツタンカーメンをモチーフにしたキーホルダーやカップなど、伝統的なルーブルのイメージとは違ったカラフルな雑貨もおすすめ。
スタンダードなベタ土産が欲しいという場合は、かさばらずコンパクトなマグネットはいかがでしょう。有名な絵画や美しいイスラム絵画がモチーフになっていて、誰でも使えて便利です。
ランスとアブダビ、2つのルーブル別館
現在ルーブル美術館は2つの別館があります。1つは同じフランス国内のランス(LENS)にあるルーブル・ランス、そしてもう一つはアラブ首長国連邦のアブダビにあるルーブル・アブダビです。設計を日本人建築家デュオ「SANAA」が担当して話題となったルーブル・ランスは鉱山であった場所を活用。最大の見どころである「時のギャラリー」には、本館で長期間眠っていた古代、中世、近代の作品を時系列で200以上の作品が展示され、毎年5分の1の作品が入れ替わります。
またルーブル初の海外別館としてオープンしたルーブル・アブダビは、本館のコレクションからの貸し出しによる展示となっています。現代的なアラブ風デザインのドームが特徴で、ジャン・ヌーヴェルが設計を担当しています。
【参考サイト】
ルーブル美術館公式サイト(日本語)
作品の位置がわかるインタラクティブマップ、作品解説やバーチャルツアーなど。詳細で充実した内容となっている。
パリ・ミュージアムパス
2日券48ユーロ、4日券62ユーロ、6日券74ユーロ
日本でも購入可能
パリ・ミュージアム・パス・ジャポン
<DATA>
■Musée du Louvre
住所:Musée du Louvre 75001 Paris(Googleマップ)
開館時間:9:00~18:00/月・木・土・日曜、9:00~21:45/水・金曜
休館日:火曜、1/1、5/1、12/25
アクセス:Palais Royal - Musée du Louvre(メトロ1、7)から徒歩0分