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んまい、やっぱワインはブルゴーニュ、心にしみるね そうだ、ボーヌに行こう!(1)(2ページ目)

ワインの王様と言えばブルゴーニュ。そのブルゴーニュのワインの中心がボーヌ。近郊の丘には銘酒を産み出すシャトウやドメーヌがいっぱい。そうだ、ボーヌに行こう!

執筆者:赤木 滋生

さて情報を仕入れたら、とりあえずオテル・デューに入りましょ。15世紀半ば、百年戦争で荒廃したボーヌの活気を再び取り戻す為の慈善事業の目玉として建てられた「貧者の館」がオテルデュー。最初は貧しい者だけに開かれた病院(オスピス)でしたが、次第に名声を得ると共に集まる寄付もどんどん増え、装飾も充実、現在のようなりっぱな施設になりました。現在、病院としての機能は他所に移され、美しい建築様式は観光の目玉としてわれわれの目を楽しませてくれます。

で、そのオスピスがいったいワインとどう関係があるのかというと、これが大あり。オテル・デューに寄付されたのはお金ばかりではありません。ブドウ畑が寄付され続けて現在は所有する畑、何と61ヘクタール。この畑で取れたワインは競売にかけられ、オスピスの運営資金として活用されてきたんだそうです。


でも、目玉はやっぱワインでしょ
それではお待ちかね、ワインめぐりなんですが、ブルゴーニュのワイン流通網ってとっても複雑。ブランドもたくさんあります。俗に言うシャトウとは元の領主。だから伝統ある醸造元になっている現在もそのままシャトウの名を名乗っています。次にぶどうを栽培する畑の持ち主ドメーヌ。以前はぶどうの生産だけの所も多かったのですが、現在は独自に醸造し特色のある良質のワインを供給している所が少なくありません。又、ネゴシアンと呼ばれる荒っぽく言えばブレンド業者がボーヌの街中には多く営業しています。ここはドメーヌから樽で買い付け、調整してから独自のブランドで出荷しています。

しかもワインというのは、特に良質なものほど、収穫年度により、畑により、醸造法によりとても数え切れないほどの種類が送り出され、いったい何を求めればよいのか素人の我々は迷ってしまいます。

そこで、お土産はほしいけど種類が多すぎてもうわかんない!ってかたは迷わずオスピス・ド・ボーヌ(Hospices de Beaune)を買っちゃいましょ。これはオテル・デューに寄進されたボーヌの畑で取れたぶどうから作られたワインで、毎年11月の第三日曜日に競売にかけられたもの。オテル・デューの運営金になるもので寄付と記念の一石二鳥。なかなか人気の高級銘柄もあって品質も満足の行くものがあります。


又、普通の酒屋さんに行けば様々なシャトウやドメーヌ、ネゴシアンの中からおすすめのものを、しっかり好みや意向を聞いたうえで選んでくれます。味見が面倒だったり、迷って分からなければ、プロに任せてしまうのも手です。うまく交渉すればテイスティングも出来ますし、有料テイスティングで10種類以上のワインをランチと共に食べさせてくれるプログラムもインフォメーションでは用意してあります。それでも自分の舌で、鼻で確かめたいですよね?じゃあ、まず街中のカーヴをめぐってみましょうか。
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