小康状態の穏やかな時のゴッホも歩いたであろう道を再び戻って行くと、市役所を中心として円く広がるサン・レミの町は落ち着いたたたずまい、まるで19世紀終わりに迷い込んだようです。この市役所のすぐ東側に18世紀、あのサド公爵の屋敷として建てられた華麗な建物が改装され、現在はヴァン・ゴッホ センターとして一般に公開されています。
1階は常設展示場としてヴィジュアルと複製画でゴッホの芸術と人となりを解説展示し、2階は特設展示場としてテーマを入れ替え、芸術の村サン・レミゆかりの作品が楽しめます。
□Centre D'Art Presence Vincent Van Gogh
Rue Estrine
TEL:04 90 92 34 72 FAX:04 90 92 04 84
芸術の町にふさわしい、ル・キャフェ・デ・アルに立ち寄り19世紀末に思いをはせながらお茶にするのも良いでしょう。ここで生まれたものはゴッホの情熱だけではありません。多くの芸術家達の数々の作品もさることながら、マルキ・ド・サドやノストラダムスなどの発する、妖気ただよう雰囲気もこの町は隠し持っているのかもしれません。
■サン・レミでのゴッホお役立ち情報
□サン・レミ・ド・プロヴァンス観光局
TEL:(33) 04 90 92 05 22
FAX:(33) 04 90 92 38 52
http://www.saintremy-de-provence.com/
□ホテル・レストラン情報はこちら。
ツーリストオフィスからはヴァンゴッホの作品をたどるツアーが出ています。日本語はありませんが英語フランス語など主要言語がそろっています。ユニークなのはプロヴァンス語、ちょっと興味ありませんか?
期間は4月1日~10月15日の火木土曜日午前10時より。定員35人ですのでお早めに。
さて、ゴッホのフランスでの仕事をさかのぼって行くと、最初に南仏に来たアルルの町はここからわずか20キロ南西。サン・レミでの情熱を具現化する光の表現力を手にしたのがアルル。地中海の光あふれる色彩を求めて、次はアルルだ!
■炎の画家ゴッホ終焉の地(ゴッホその1)
オーベール・シュール・オワーズ
■「星月夜」、糸杉と渦巻きの出現(ゴッホその2)
サン・レミでのゴッホ
■「アルル、色彩との出会い」(ゴッホその3)
南仏に移り住んだゴッホの目をとらえた物は…
■カマルグを描くゴッホ(ゴッホその4)
夏の地中海に躍る色彩