ほんの少し西に行けば、超高級ホテルと華やかなカジノにたむろすタキシードやイブニングドレスを着こなす人々が集うモンテカルロやモナコ。ちょっと着飾って運試しもいいですね。
実はこのモナコ公国、通貨もフランスと同じなら警察官のユニフォームもそっくり。でも違うのは圧倒的な数。ヨーロッパでも有数の治安の良さはさすがに一晩に何万ユーロも平気で賭けるのが当たり前という浮世離れした町ならではですね。でもりっぱな装飾と雰囲気は見る価値充分、ささやかなギャンブルも楽しめてハスラー気分を味わって見るのも良い経験です。
■鷲巣村探検隊
南仏の暮らしと文化に興味があるならロクブリュヌは最高。なにしろ中心にある城は10世紀からの歴史を持ち、サラセンの侵攻に絶え、十字軍を送り出し、時には海賊や戦火からも住民を守り栄え続けてきた千年を超える庶民の暮らしが今もおだやかに息づいています。
ホテルから裏山を見上げればのしかかるような岩肌にへばりつく家々と、ひときわ高い城の望楼が目に入ります。よおし、あの鷲巣村を探検だ!
坂を上りつめた駐車場そばの石段を上がれば城を中心に細い路地が毛細血管のように入り組み、アーチをもぐったり、突然開けた視野にとがった教会の尖塔が目に入ったり、幼い頃の秘密基地を探検するようなわくわく感。家々の飾り付けや植え込み、彫刻、看板など興味はつきません。ふと上を見上げるとマリア像を祭るほこらがあったり、思わず時間を忘れてしまいます。
それにしてもこの北側の山に冬の寒気をさえぎられ、フランスで一番暮らしやすい気候は芸術家達にとっても又とない居心地らしく、キャンバスを立て一新に絵を描く姿も見られます。そんなこんなできょろきょろあれこれ眺めていれば向こうから見知った顔のおじさんが。
よく見れば、昨夜のディナーで隣の席にいらっしゃった紳士、50才を期に会社を売り払い、現在は別荘で油絵とトローリングの毎日とか。ボンジュールと握手してひとしきりこのロクブリュヌの魅力についてお話をうかがいました。
■カーニバル、それともレモン祭り?
春先のリビエラの楽しみはカーニバル。ロクブリュヌから東に行けばマントンのレモン祭り。西のニースではカルニバル。眺めるだけでは飽き足らない人は中世の兵士に扮して踊るアホウとしゃれ込んでみたいもんですね。
ニース・カーニバル(NICE CARNAVAL)
http://www.nicecarnaval.com/
2月21日から3月5日まで。華麗なカーニバルパレードやフラワーパレード、夜の電飾パレードなどさまざまなイベントが開かれます。特に土日の週末が最高潮!料金は指定席20ユーロ/一人。立ち見なら10ユーロ。きれいに着飾ったり兵士の装束で化けると無料です、度胸と芸のある方は挑戦してみてください。公式サイトからオンラインで予約、カード決済ができます。
レモン祭り(FETE DU CITRON)
http://www.feteducitron.com/
2月21日から3月9日まで週末の華麗なフルーツパレードやビオベ公園での「アリスの不思議な世界」などさまざまなイベントが開かれます。料金は5~20ユーロです。
□問い合わせ
8, avenue Boyer - BP 239 - 06506 Menton
予約Tel: 33 (0)4 92 41 76 95