■穴居人になり切っちゃお!
このレストランのシステムはどうも順番に客を迎え入れるのではなく、客が出揃った時点でいっせいに食事を始めるようです。そう言えば時間の指定は客がするのではなく何時に来てくれと言うものでした。食事の開始を待つ間に中を見学してみると入る折には気づかなかったのですが入口の横にはカウンターが、その奥に厨房があり、カウンターの横に石造りの窯がしつらえてあります。
昔からあの窯を使い大家族がいっせいに食事を始めたようですね、気取った宮廷料理から発達してきた典型的なフランス料理とは様子が違うようです。せっかくですから穴居人になり切っちゃいましょう。少し前から薪に火がつけられ主人がしきりに何やら丸いものを放り込んでいるようです。と、見る間に陶器の器やワインのビンがテーブルに乗せられ、いよいよ食事の始まりです。
■アンジューワインでいただく郷土料理
先ずグラスについで回られるのが適度に冷えた食前酒、アンジューの白ワイン、さわやかな香りとほんのり甘口が特徴です。ご主人がくばって回ってるのがフゥアス。円盤状の熱々のパンはこの地方独特のもの。見たところインドのナンそっくりですが食感は日本のお餅。もちもちと弾力があり海苔とお醤油が合いそうなと思っていると先ほどテーブルに置かれた器を中にはさんで下さいとのことです。
赤ワインを飲みながら食べてみるとおいしいこと!はさんだものがリエット。豚肉を白ワインでことこと煮込んだねっとりとしたペーストは保存が利いて、香ばしいフゥアスとベストマッチいくつでも食べられます。
なんて言ってるといくつでも運んで来られます。リエットが無くなればすぐ又お代わりが。一方で前菜、主菜と進むうちにももう結構と言うまでどんどん運ばれてきます。名物ヤギのチーズやデザートの後コーヒーで仕上げ。お代はすべて込みで締めて約18.5ユーロ(子供は約8.5ユーロ)、ワインをいくら飲んでも同じです。
■洞窟レストランへのアクセス
ここで訪ねたレストランLe Clos des Rochesはアンジェとソミュールの中間。どちらから行っても約25キロ、公共の交通機関はありません。アンジェからレンタカーを使うか食事代より高くつきますがタクシーを待たせる以外手はありません。
行動派は自転車と言う手があります。このあたりはサイクリングの盛んな所で貸し自転車も駅やインフォメーションで斡旋してくれます。民宿(シャンブル ドート)に泊まって走り回ると一味違ったフランスを楽しむ事が出来ます。
Le Clos des Roches
Grezille 49320 Bourgneuf
Tel:+33 02 41 45 59 36
■洞窟レストランお役立ち情報
必ず予約が必要です。営業は昼と夜の2回だけ。他の時間に行っても窯の火が落ちている時間に食べられる事は絶対にありませんので注意が必要です。
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