ロワール渓谷が世界文化遺産に!
ユネスコの第24回世界遺産委員会がオーストラリアのケアンズで2000年11月27日から12月2日まで開催され、フランスのメーヌ、シュリー・シュール・ロワール間のロワール渓谷が新たに世界文化遺産のリストに加えられました。すでに1981年に文化遺産としてロワール渓谷でもっとも大きな城館、シャンボール城が指定されておりましたが、それが今回の委員会によりロワール渓谷全体の指定に拡大されたことになります。
もともとロワール一帯の川と城館の織り成す景観は千年以上に渡る歴史と人、文化のかかわりの証人とも言うべきものとしてフランスのみならず世界中の人々に親しまれてきたものですが、これによって世界遺産としての価値がより深まったとして歓迎されています。
ロワール渓谷とフランス王家のかかわりは、遠く9世紀のカペー朝のオルレアンでの戴冠に始まり、えんえん17世紀まで続きます。その間建造された多くのすばらしい城館、教会、修道院の数々は100以上にも及び世界中に類を見ない歴史と文化を築き上げてきました。
ルネサンス様式の珠玉、シャンボール城はじめとして、フランソワ一世が妃のために作った、川の上の美しい城シュノンソー城、見事な幾何学模様の庭を持つビランドリー城など、見所となる城館、文化財は数え切れず、とてもつかの間のツアーで満足することは不可能です。
歴史的には、中世、アンシャンレジームから絶対王朝、フランス革命を経て現在の共和制にいたるまで、又、美術的にはゴシックからルネサンス様式、バロック、ロココを経て現在にいたるまでの流れを実際にこの目で楽しむことが出来ます。
幸いこの一帯は古くから有名な観光地として設備が十分に整い、しかも比較的パリからの交通の便もよく、TGV、飛行機、車などどのような手段でも簡単にアクセスできます。又、個人で行くのをためらうかたがたの為にも手軽なツアーが豊富に用意されています。
さらに見逃せないのが食。豊かなロワールの流れの恵みと、温和な気候のおかげで、おいしい食材が揃っており、長い王家の歴史のもう一つの遺産、洗練された料理とサーヴィスもあいまってすばらしい食卓があなたを待っています。流域に広がるブドウ畑から産み出された香り高いロワールワインとともにぜひ賞味していただきたいものです。
さあ、あなたもこの機会にフランスの真髄を、世界遺産、ロワール渓谷で味わって見ませんか。
旅のヒント:ロワールのお城めぐりはパリから多くのツアーが組まれています。ただ、忙しいスケジュールが多いので時間が許せば自分の足で行きたいものですね。起点とするのはトゥールがベスト。周辺のブロアやソミュールでも泊るところに困ることはありません。
周辺の代表的なお城地図:ロワール城巡りマップ
http://plaza4.mbn.or.jp/%7Ekiln/france/loirmap.htm
トゥール周辺のおすすめレストラン:
駅から歩いて6,7分。チーズ料理が名物です。トレードマークはチーズの好きなねずみ。
Souris Gourmande 100,Rue Colbert Tours tel:02,47,47,04,80 休:月曜 英語可トゥール郊外の川魚や豚足料理など何を注文しても外れが無い。
Auberge de Porc-Villiere Route Nationale 152 Vallieres 37230 Fondettes tel:02,51,84,94,94
関連サイト名:The Loire Valley between Maine and Sully-sur-Loire
http://www.unesco.org/whc/sites/933.htm(英語)
メーヌ、シュリー・シュール・ロワール間のロワール渓谷