平成14年のゴールデンウィークでは、ドロボウたちはどう暗躍したのでしょうか?
4月28日午後9時45分ごろ、横浜市の市道で、同市のホームセンターの男性従業員(24)の乗用車が、後ろから追いかけてきた2台のオートバイに前後をふさがれた。従業員が車を止め、降りたところ、オートバイに分乗していた3人組の男が刃物を見せながら「金を出せ」と脅迫。現金約680万円入りのバッグを奪って逃げた。奪われた現金はホームセンターの売上金で、従業員が1人で夜間金庫に運ぶ途中だった。4月30日埼玉県狭山市の市民会館で、警備会社員(26)が殺された事件で、警備会社員が持っていたあさひ銀行新狭山支店の合鍵がなくなっていることが分かった。同支店の現金自動受払機(ATM)からは30日未明、現金1,934万円が盗まれており、捜査本部は、犯人が警備会社員を殺害後、合鍵で支店に侵入したとみて窃盗容疑でも調べている。
5月5日午前3時55分ごろ、茨城県鹿島市の宝石店で警報装置が作動し、警備会社を通して110番通報があった。指輪やネックレス、時計などの貴金属類約630点(2,500万円相当)と金庫の現金約170万円がなくなっていたという。犯人は通報を受けた署員が駆けつけるまでの4分の間に盗み、逃走したようで、警察では手慣れたグループの犯行と見て捜査している。
5月6日午前3時半ごろ、兵庫県明石市のゴルフ練習場で人の侵入を知らせる警報装置が作動。警備会社からの連絡で駆けつけた従業員が、事務所の窓ガラスが割られ、中にあった金庫(幅・奥行き各58センチ、高さ85センチ、100キロ)が持ち去られているのを発見、110番通報した。金庫内には現金約140万円と専用のプリペイドカード(約3,000万円分)があり、県警明石署が複数犯による窃盗事件とみて調べている。
5月6日午前7時半ごろ、神戸市東灘区のパン製造販売会社に出勤した社員が、2階事務所の窓ガラスが割られ、中の金庫(幅約70センチ、奥行き55センチ、高さ110センチ、200キロ)がバールのようなものでこじ開けられているのを発見。中の売上金など約750万円がなくなっていた。県警東灘署は、事務所を閉めた5日午後5時半から未明にかけての犯行とみて、窃盗容疑で調べている。
この他にも、軽微な窃盗事件は多く発生しているのではないでしょうか。横浜の事件は「売上金を夜間金庫に運ぶ」ことを知られていたものと思われます。警備会社員が殺害された埼玉の事件は、合い鍵の存在を知られていたのではないでしょうか。茨城県の事件では、貴金属という高額商品。兵庫県のゴルフ練習場と神戸市のパン製造販売会社では金庫そのものを奪われたり、こじ開けられています。
いずれも普段より多い売上金を狙われたものでしょう。
100キロ、200キロの金庫なら男が数人いれば持ち運べてしまえます。私は運搬のプロが500キロの金庫を男性2人で移動させてトラックに積み上げたところを見たことがあります。大きな金庫といえども床に打ち付けられているのでなければ持ち去られてしまうでしょう。