盗撮・盗聴の対策/盗聴・盗撮を防ぐ

盗撮されないように未然に防ぐコツを知る 盗撮されたかも?しれない女たち

盗撮されたかもしれないけれども、確かめようがない…のが実際のところです。女性は盗撮被害を受けやすいもの。3人の女性の被害ケースから、盗撮被害を未然に防ぐコツをチェック!

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

この記事は、女性が遭いやすい被害ケースとして構成してあります。


会社員S代(24歳)の場合

会社員のS代(24歳)は学生時代から同じアパートに住んでいる。古くて見た目はきれいではないが、駅から近く、それでいて閑静な場所だ。1階の端の部屋で窓からは隣の家の緑がたっぷりと見える。

他の住人も長く住んでいる人が多く、便利なのでやはり移りたくないのだろう。門扉がないので道路からすぐ入れるせいかセールスが多いが、働くようになってからは日中はいないし、夜間に誰かが来ても、どうせセールスだろうと思い、出ないことにしている。

いわゆる1Kタイプだが、バストイレ別なのがうれしい。入ってすぐ右がキッチン、左に風呂、トイレとあって、その向こうに8畳間がある。古い建物なので、部屋が広いのが気に入っている。洗濯機置き場は、玄関の外、ドアのすぐ横にある。奥の部屋は寝室兼リビング&ダイニングだが、寝るときは引き戸を閉める。普段は開け放してある。

風呂上がりに…

ある夜、風呂上がりにビールを飲もうと、バスタオルを巻き付けただけでキッチンに行った。なにかふと気になったので、あちこちを見回した。別に何もない。今夜は風が強いからかな?と、思い直して冷蔵庫のドアを閉めた。

湯上がりで暑いので、引き戸は開け放したままだ。お気に入りの座椅子に寄っかかりながら、テレビを見ていた。そのままの位置で首だけ玄関の方をちらりと見た。何も考えてのことではなく、ただ視線を巡らしたのだ。そのままテレビの方に顔を戻す瞬間、何かが目に入った。

「えっ?」
とまた、視線を戻す。
(なんだろう。何かが違う気がする)
目を凝らして見つめた。S代の体が次の瞬間に固まった。


カメラのレンズ?

自分の目線のほぼまっすぐ、玄関ドアには新聞受け口が下から数十センチほどのところにある。外からの押し上げのふたがついているのだが、それが上がって開いている。そして、何か丸いもの、カメラのレンズのようなものが見えた。と、思った瞬間、それはすっと引いて、ふたが閉じた。

ドッキーンと、心臓が音を立てたように感じた。
(何?今のなんだったの?)
ドキドキしながら、引き戸を閉めて、服を着込んだ。キッチンに戻り、少し気配を考えて、玄関に降りた。ドアスコープをのぞいたが、誰もいない。ドアを開けて外から新聞受け口を見た。しゃがんでふたを押し上げてみると、自分の部屋がよく見えた。ほぼまっすぐに座椅子が見える。

風呂上がりには何もつけずに室内を歩くときもあった。もちろん、カーテンを閉めているので、外から誰も見ないだろうと思っていた。また、アパートの一番奥なので、まさか、という気持ちがあった。ところが…。

わからない…

いったいいつから、どれくらい、見られていたのか? あのレンズのようなものは普通のカメラなのか、ビデオカメラなのか?
(盗撮…?)
考えたくないが、そうに違いない。

S代はとりあえず、玄関ドアに長いカーテンを取り付けた。しかし、急にいろいろなことが恐くなってしまった。
(自分の姿が知らない間に撮られていたかもしれない…。服を着ていないときだったらどうしよう…? ビデオとかで売られていたりしたらどうしよう?)
でも、仮にあったとしても自分は見ることはないだろうし、自分が関わる人もそんなもの、つまり「実録隠し撮りビデオ」みたいなものを見るような人はいないだろう、と自分を慰めた。

母親の入院を知らせる連絡が入ったことをきっかけに、実家に帰ることにした。


“盗撮を取り締まる”改正後の“迷惑防止条例”、トイレでの盗撮事件についてなど新規記事もぜひご覧下さい。「盗撮ショック!不安な個室」



→エアロビクス・インストラクターM希(27歳)の場合
→→女子大生R香(19歳)の場合
→→→盗撮被害を避けるために!/関連ガイド記事


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