でも和室は「使える」
前ページで挙げたデメリット。「和室」は確かに、使い勝手の悪さ・不満点があってしまうことは否定できません。
故に、ともすると、いま「和室」自体が住まいから消えようとしています。
最初に書いたように「和室を洋室化」してしまう以外にも、新築の際にそもそも、「和室を作らない」。
いや、とりあえずは「一部屋」くらい和室を作っておく、というのが主流な考え方かもしれません。でも、作りはしたけど「使いこなしては、いない」ケースのほうが多いような気がしています。ちょっと用途を迷ってしまうんですよね。でも迷ってしまうということは、用途が多過ぎる?! ということでもあるのではないでしょうか?
和室の最大にしてほとんど唯一のメリット、それはまさに、
・用途を選ばない
ということにあるのです!
同じひと部屋を、寝室にして布団を上げたら食事室・居間になり、子どもを遊ばせるプレイルームになり、洋服のアイロンがけをしたり洗濯物を畳んだりの家事室になり、お客さんが来たら応接室になり客間にもなる。
和室は、もしものときの「客間」や「洗濯物を、取り込んで畳む部屋」だけではなく、とても懐が深いのです。
でもその「懐」を深くしておくにはちょっとしたコツがあります。それは、
・(大きな)家具を置かない
こと! たんすなどはご法度。どうしても置くならば、背の低い、ぺたんと座った際に目線と合う程度の高さのものに抑えること。そして、「モノ」自体を置かないようにすること。用途を限ってしまうような「縛り」を持たせない部屋として、住まいの中に位置付けることが、いまの住まいの中で「和室」を生かすためには、どうしても必要なのです。
(どうしても畳が毛羽立つのが嫌で敷物を敷きたい場合には、敷き詰めてしまう化繊のジュウタンなどではなく、洗濯できる植物素材のラグマットにすれば、衛生的にもより安心ですね。)
「和室」といえば、デメリットのほうが目に付きやすい、現代の生活スタイル。でも本来和室は、高温多湿になりがちな夏の日本の暮らしに合致した、夏涼しく冬暖かい、合理的で過ごしやすい部屋。ぜひ見なおしてみてください。
お宅ではどのように「和室」、使っていますか?
<和室に関する記事いろいろ>
お宅の和室は本当に6畳ある?(賢いマンション暮らしサイト)
和室をファミリールームに変身!(インテリアコーディネートサイト)
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