毎日髪を洗う習慣はいつから?
シャンプーの起源は泥だった? |
さて、日本ではどうだったのでしょう? 古代は髪を水で洗うという文化はなかったようです。稲や麦の茎を粉末にして髪にまぶし、丁寧にくしでとかしてヘアケアしていたそうです。髪を水で洗うのが一般的になったのは江戸時時代の末期です。しかし、今とは違い、宮中の女官でも1ヵ月に1回しか髪を洗わなかったそうです。この時代、シャンプーの役目を果たしたのは、ふのり、うどん粉、粘土、卵の白身、椿油の搾りかすでした。
ちなみに、石鹸の使用が一般的になったのは明治中期。身体と一緒に髪も石鹸で洗っていたということです。
シャンプーの始まりは昭和初期
シャンプーという言葉が、日本に登場したのは昭和6年のこと。レート本舗という会社から、『何でも洗えるシャンプー』という洗い粉が発売されました。髪だけでなく、身体も洗うためのものですが、これが日本におけるシャンプーの草分け的存在です。そして昭和7年、現在の花王(株)の前身である長瀬商会が『花王シャンプー』を発売。この他、同時期に各メーカーから『モダンシャンプー』『タマゴシャンプー』も発売されました。しかし、まだまだシャンプーは高級品で、石鹸で髪を洗う人が多かったそうです。
シャンプーが広く普及し始めたのは、『花王フェザーシャンプー』(中性・粉末)が発売された昭和30年ごろから。たくさん人々に使われるようになるにつれ、粉末は使いにくいという声が高まったため、液体のシャンプーが開発されるようになりました。
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