女性の薄毛・抜け毛/女性の抜け毛・薄毛にやさしいシャンプー

女性の美と共に進化する、シャンプーの歴史(2ページ目)

毎日の洗髪に使っているシャンプー&リンス。いつから一般的に使われるようになったでしょうか? 今回は、それを探っていこうと思います。そして、シャンプー&リンスの今後についても考えてみます。

執筆者:All About 編集部

シャンプー&リンスは時代を反映する

朝シャン
朝シャンブームの到来で、シャンプーは香り重視の時代へ
液体シャンプーを広めたのは、昭和40年に発売されたライオン(株)の『エメロン』ではないでしょうか。それを反映するかのように、昭和45年には『エメロンクリームリンス』を発売開始。「ふりむかないで~」というCMで一世を風靡し、シャンプーとリンスをセットで使うのが当たり前の時代となりました。また、昭和43年に、サンスター(株)が男性用の『トニックシャンプー』を発売開始。家族でシャンプーを使い分けるきっかけを与えたといえるでしょう。

昭和50年代に入ると、ピンクレディ、早見優、工藤夕貴など髪の美しいアイドルを起用したヘアケア製品のCMが続々と登場。「憧れのスターのような髪になりたい!」という観点から、シャンプー&リンスを選ぶ時代になりました。

シャンプーの消費量が爆発的に増えたのは、昭和60年ごろ。朝シャンブームの到来で、朝と夜の2回、洗髪する女性が急増したからです。それを受けて、シャンプーの香りを重視する傾向が強まりました。この頃から、シャンプーの多様化が始まり、各メーカーから様々な商品が発売され、現在に至っています。

かつては「しっとり」「サラサラ」など仕上がりが重視されていましたが、次第に「フケ・かゆみ用」にはじまり、「ダメージヘア用」「カラーリング用」など、髪の状態や悩みに対応するシャンプー&リンスが多く見られるようになりました。ヘアケア製品のパーソナル化は、そろそろ成熟期を迎えているのではないでしょうか。

シャンプー&リンスに求められるのは安全性

今後、ヘアケア製品は、より安全性が求められていくと思われます。人にも環境にもやさしいシャンプー、リンスの開発が、進んでいくべきではないでしょうか。

しかし、人にも環境にもやさしいシャンプーを作ろうとすると、コストが高い原材料を使用しなければならないため、製品の価格の上昇が避けられません。消費者の側も、まだまだ安くて洗浄力のある製品を求める傾向があります。そのため、現在、メーカーのほとんどで、人にも環境にもやさしいシャンプーへの対応が遅れています。

水で流した後、成分が水に溶けていく資化性の良いシャンプーは、従来にものに比べると、あまり泡立たず、洗浄力も弱いのですが、人体への刺激は少ないのが特徴です。そのようなシャンプーを求める人が増えたため、数年前から、資化性の良いアミノ酸系のシャンプーを開発するメーカーが増えてきているのは、良い傾向だと思います。

環境にやさしい、アフターバストリートメント

環境面で言えばシャンプーだけでなく、リンスやトリートメントの使用も影響を及ぼしています。洗い流さないリンス、トリートメントを使用することが、環境にもやさしいのではないか、と思います。

ここ数年、販売額から見ると、リンスよりもトリートメントを使用する人が多くなっています。昨年あたりから、各メーカーからアフターバストリートメントという、洗い流さないタイプのものが次々と発売されています。洗い流すトリートメントと比べ、より髪に成分が吸着するので、トリートメント効果を十分に得られるという理由から、消費者の人気も高まっています。髪にもよく、環境にもやさしい洗い流さないトリートメントが、もっと普及すればよいと思います。実は、究極のトリートメントの形は、乾いた髪にシュッっとスプレーするタイプではないか、と常々思っています。

資化性の良いアミノ酸系シャンプー、洗い流さないトリートメント──このような人にも環境にもやさしいヘアケア製品を、私たち消費者から求めていくことが、普及への第一歩となるのではないでしょうか。
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