でも、でもです。なんだかんだ言って、フニワラ夫妻はこのマンションを気に入って、のんきに暮らしていたのです。
いろいろ難はあっても、例えば押入れにカビとか、冬の結露とか、バタバタ走り回る騒音が夜中にとか、そういうことはなかったし、便利でしたし、治安も良かったし。
それが、思い立って1ヶ月もしないうちに部屋を引き払うことになったのには、ある強烈な理由がありました。
それは、住んで2年目の7月のこと。
酷い台風が東京を襲いました。その晩、いつものように「夫の便意が訪れなければいいなぁ…」とか思いながらお風呂に入っていたフニワラ(妻)は、いきなり電気が落ちたのでビックリ! 「停電?」
が、窓の外の街路灯は煌々としている…。え、ウチだけ?
ブレーカーが落ちてしまっています。それも、“漏電”ブレーカー?!
すぐに、4系統あるブレーカーを試していくと、どうもリビングのシーリングライト(天井直付けの照明)部分あたりが漏電している様子です。
真夏だし、冷蔵庫じゃなくてヨカッタ! とフニワラ夫妻は思いましたが、天井を見て愕然…。
照明器具の中に、水が溜まっています!!!なんじゃこりゃ?!
次の朝、またも驚愕。
天井部分にはビニールクロスが張ってあったのですが、シーリングの脇の天井クロスには、まるで足の裏に出来たマメのような「水ぶくれ」が出来ていたのです…。
触ると、むにっと水ふうせんのような感触。大急ぎで大家さんに連絡し、漏電チェックや照明器具の交換の手配をお願いすることになったのです。
実は、フニワラ家はフニワラ(夫)の仕事の関係で家中にパソコンが敷設してあり、24時間ノンストップで幾つものマシンが動いている状況でした。この漏電事件により、いちばん危惧されたのはこれらマシンのこと。
雷だったらまだ対処のしようがありますが、天井から水が漏ってくるようでは、どうしようもありません。フニワラ夫妻は、考え込んでしまいました。
次の週、フニワラ夫妻はすでに次の物件を探すべく、まえまえから住みたいと思っていた少し郊外の住宅地に向かっていました。会社からは遠くなってしまいますが、予算の都合と、居住環境の改善を求めて……。
<シリーズ!フニワラさんちの家探し>第3回に続く。
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以下分譲編に続く…! |