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カラー・パーマが髪に与えるダメージとは?(2ページ目)

髪のおしゃれを演出する、カラーリングやパーマ。「髪にダメージを与える」のはなぜでしょう。そのメカニズムを知って、自分の髪に合う方法を見つけてください。

執筆者:All About 編集部

パーマのメカニズム

パーマは、パーマネントウェーブ(permanent wave)の略語です。永続性のあるウェーブという意味で、人工的にウェーブを作り出すことを指します。

■パーマの歴史
余談になりますが、パーマの歴史についてお話します。1905年にドイツ人 カルル・ネツトレが発明した電熱(ヒート)パーマがパーマの始まりです。大正時代には、日本にこの電熱パーマの技術が入ってきて、パーマヘアが流行しました。しかし、髪が焼けたり、切れたりし、改良が求められました。
1930年~1940年ごろ、アメリカのエバレット・マクドノーにより、熱を加えないコールドパーマが発表され、パーマの主流となったのです。液の成分は異なるものの、現在の1液、2液を使うパーマと同じ方法です。その後、髪のダメージを少なくする液が開発されていったのです。

■パーマのメカニズム

髪の内部は、コルテックス(毛皮質:長い繊維状のタンパク質)が束になっています。パーマ液は、コルテックスのさらに内部にあるシスティン結合<イラスト(1)>に働きかけ、髪にウェーブを作ったり、ストレートにしたりします。

まず、1液(アルカリ性:チオグリコール酸アンモニウムなど)を塗布<イラスト(2)>し、ロッドなどで髪を曲げた状態<イラスト(3)>にして、システィン結合を切断します。

次に、ロッドを巻いた状態で、2液(酸性:臭素酸ナトリウムなど)を塗布。1液で切れたシスティン結合を、ねじれた状態で再び結合させます<イラスト(4)>。その結果、ウェーブがかかった状態で固定される、というわけです。

ストレートパーマも同じ仕組みで、曲がった状態の髪の内部のシスティン結合を切断し、まっすぐにしてから、再び結合させるものです。

■パーマのダメージ
上でお話した通り、パーマ液は表面を覆うキューティクルをはがし、髪の内部まで浸透、作用するものです。髪の奥の奥にまで刺激を加え、ダメージを与えてしまうのです。

ただし、ダメージには個人差があります。髪が太くてしっかりした方ならば、あまりダメージを感じないでしょう。しかし、髪が細い方であれば、たいへんなダメージを感じてしまうこともあるでしょう。パーマをかけるのは1~2ヶ月に1回くらいが目安となりますが、髪質によって回数を減らすなど、考慮してください。

また、パーマとカラーリングを同時にする方がいらっしゃいますが、髪へのダメージを考えると、避けたほうがよいですね。2週間以上、空けましょう。

■パーマ液の新技術で髪に朗報!
髪の悩みをかかえる女性が多い中、髪にやさしいパーマ液の開発が進んでいます。その主成分となるのが、「チオ乳酸」。髪の性質に近い成分です。現在のパーマ液と同等のウェーブ力を持ちながら、ダメージが少なく、しかも、カラーリングの色が落ちにくいという画期的なパーマ液です。製品化が待たれます。

カラーリングとパーマがなぜ髪にダメージを与えるのか、おわかりになったことと思います。なるべく回数をおさえ、パーマ・カラーリングをした際には、トリートメントなどで毛髪を保護するなど、よりいっそうヘアケアに気をつかってください。

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