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デジタル一眼レフ 5機種を比較レビュー!(6ページ目)

2008年の春モデルとして発売された初心者用デジタル一眼レフである、キヤノン EOS Kiss X2、ニコン D60、ペンタックス K200D、ソニー α200、オリンパス E-420を比較レビュー!

清水 博之

執筆者:清水 博之

デジタルカメラガイド

センサーゴミ除去システムをテストしてみた

今回テストした5機種はすべてなんらかの形で撮像素子のゴミ除去機能を搭載している。

フォーサーズの超音波によるダストリダクションは定評のある機能のひとつ。

そこで以下のようなレギュレーションで、ゴミ除去機能をテストしてみた。

・レンズを外したままのボディを1分間放置する。
・レンズをつけたあと、スイッチを入れてゴミ除去機能を1度だけ作動させる。
・スイッチを入れた際に動作する機種(E-420/D60/KissX2)は、スイッチを入れるのみ。
・露出優先AEに設定し、F22/無限遠で撮影をする。


できることならば「レンズ交換直後」と「ゴミ除去機能使用後」の画像を比較すべきなのだが、電源を切ってレンズを換えたあとにスイッチを入れると強制的に除去機能が動作してしまうものもあるので、このようにさせていただいた。
また、浮遊しているホコリの数をコントロールできてはいないので完全に客観的なテストというわけではないが、比較的公平なテストだとはいえるだろう。
α200EOS Kiss X2
D60K200D
E-420

結論としては「屋外でレンズを換えるのはできるだけやめておこう」ということになるだろうか。

その他、いろいろと……

その他、いくつか気がついたことを書いていくとしよう。

■ISO機能
K200DのISOオートは上限下限を設定でき、かなり便利であった。
明るいときには低いISOにしたいが、暗くても上限はISO400にしておきたい……というようなシチュエーションはそこそこある。
また、D60/K200D/E-420にはISOを変更するための専用ボタンがないが、カスタム機能で割り当てられるボタンがある。また、KissX2のISO変更ボタンはかなり使いにくい位置にある。

どの指で押すべきか迷うKiss X2のISO変更ボタン。

なお、ISOの最高値はα200/D60がISO3200、その他の機種がISO1600となっている。

■レンズキャップ
Kiss X2を除いた4機種の標準ズームレンズはすべてつまんで取るタイプのレンズキャップとなっていた。レンズフードをつけたままでも取り外しが簡単なので便利だ。

このタイプのレンズキャップはホントに便利。

■縦位置グリップ
アクセサリーとして縦位置グリップが用意されているのはK200D/α200/Kiss X2の3機種。縦位置を多用する場合は要チェックの項目だ。
K200Dは縦位置グリップを含めて防塵防滴となっている。

■バッテリー
デジタル一眼レフの場合、レンズを駆動させるのにも電力を使うためにCIPA準拠の撮影可能枚数を発表していない機種もある。
α200の細かいバッテリー情報の表示はやはりありがたい。

1%刻みのバッテリー情報はありがたい。

また、電池の種類はK200Dのみが単三電池x4を採用しており、他の4機種は専用リチウムイオン充電池となっている。

K200Dのみ、単三電池を採用している。

リチウムイオン充電池に用いる充電器はどれも小振りなものばかりなので、旅行などに携行するのも問題ないはずだ。

画質はお好み次第でOK

これまでいろいろと機能をチェックしてきたが、最後に画質について書いてみよう。

今回使用した5機種とも、どれも中級機に見劣りしない画質を確保している。
デジタルカメラの特性として、基本的に後から発売された機種のほうが良好な画質になるということが多い。

今回テストした5機種はすべて新製品。
つまり、中級機と比べても画質の面では引けを取らなくても当然ともいえる。たとえばEOS Kiss X2はEOS 40Dの画質に引けを取らないどころか、部分的に上回っているところもある。
ただし、ボディの材質や撮影における取り回しのしやすさなどは中級機に譲っている。

また、高感度におけるノイズも各社ともに処理ができるようになってきている。
高解像度の撮像素子における高感度ノイズに対するノウハウが、充分に蓄積されてきたという感触だ。
実写画像を比較してみていただければ分かっていただけるだろうが、画質に関しては各社の傾向はあっても圧倒的なアドバンテージは存在していない。
それだけに傾向を掴んでいただければ幸いである。

ガイドのお薦めはEOS Kiss X2

画質も踏まえ、今回の5機種の中でもっともオススメの1機種を選ぶとしたら、EOS Kiss X2となるだろう。

バランスのよさでいえばEOS Kiss X2が一番となるだろう……というか、なってしまう。

キヤノンの常として、製品としてバランスが取れているのがポイントだ。
大型の液晶ディスプレイ、ライブビュー機能、見やすいファインダー、手ぶれ補正機構つきの標準ズームレンズと、イヤミなほどにそつのない製品となっている。
ああ、そうそう。これまでのKissシリーズではできなかったスポット測光もできるようになっている(これに関してはこれまでスポット測光ができなかったのが、どうかと思うのだが……)。

ただ、デジタル一眼レフになにを求めるか、必要とするポイントをどこに置くかで必要とされる製品も自ずと異なってくるだろう。
たとえば軽量なものが必要であればE-420(+25mm/F2.8)、防塵防滴ボディを必要とするのであればK200D、連写機能が必要であればE-420、もしくはα200というようになるはずだ。
はじめてのデジタル一眼レフ選びの手助けになれば幸いだ。

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