手ぶれ補正のON/OFFが見つからない?
筆者が機械式手ぶれ補正機構を搭載したデジタルカメラを手にしたときに、最初にするテストがある。1/8秒テスト、すなわちシャッター速度優先があれば1/8秒に設定、なければ照明を工夫してシャッター速度を1/8秒にして、ワイド端で撮影してみて手ぶれ補正機構の効き具合を調べるというテストである。
客観的なものではないので、あまり前面には出さないテストなのだがとりあえずはやっている。なぜ1/8秒でテストをするのかという理由はこちらの記事を参照していただきたい。
今回、手ぶれ補正機構をオフにしようと思って戸惑ってしまった。MENUボタンで入れる「撮影メニュー」に手ぶれ補正のON/OFF項目がないのだ。
実はSETUPで設定するというオチであった。しかも、SETUP項目の2ページ目。後述のコマンドダイヤルのおかげでさほど面倒ではないのだが……。
筆者はパナソニックやソニーのように手ぶれ補正切り替えボタンが必須とは思ってはいないのだが、ここまで深いメニューになっていると切り替えづらい。
▲手ぶれ補正のON/OFFはモードダイアルのSETUPにある……。 |
三脚を使うときや、光量が充分にあるときはバッテリーライフを伸ばすためにも手ぶれ補正機構はカットしたいのだが、それが簡単にできないのは困る……とまではいかなくとも、困惑するのは確かだ。
ともあれ、この1/8秒テストで見たところざっと3段、すなわち1/8秒でもほとんどの場合でぶれずに撮影ができるという感触を得た。
このテストは定量的なものではないので、「筆者の個人的な感想」となってしまうことを明記しておきたい。
もうひとつ撮影中に気がついたのは液晶ディスプレイの視認性の良さだ。左右はそうでもないのだが、上下の視野角がかなり広い。
ローアングルやハイアングルに構えても充分に被写体を視認できる。撮影時のテンプレのひとつになっている錨のオブジェを撮影するときにはローアングルに構えているのだが、視認になんら問題がなかった。
▲約23万画素2.5型の液晶ディスプレイ。視野角が確保されているので撮影しやすい。 |
このあたりは部材からして高めのものを使用しているであろうことが見てとれた。
また、グリップ感がいいことも挙げておきたい。親指部分のグリップ形状がいいことが大きな要因になっていると思われる。親指の当たる部分にわずかなアールがついており、これが安定性を増しているのだ。
▲この親指の当たる部分の形状が絶妙。 |
持ったときの重量バランスがいいことも良好なハンドリングを実現させているようだ。
もうひとつ、本機を高級コンパクトと呼ばせる要因として、コマンドダイヤルの存在がある。
(Page3へ)