さまざまな『ぶれ』に対応可能となった
『ぶれ』には手ぶれだけではなく、被写体ぶれもある。後者は機械式手ぶれ補正機構では防ぎようがない。手ぶれの詳細についてはこちらの記事を、被写体ぶれについてはこちらの記事を参照していただきたい。
そこでEX-V7では機械式手ぶれ補正機構と高感度対応を組み合わせることで、かなり強力なぶれ対策を施しているのだ。
EX-V7のブレ軽減メニューには機械式手ぶれ補正機構のみを動作させる『手ブレ補正』、高感度でシャッター速度を上げて被写体ぶれを防ぐ『被写体ブレ』、そしてそのふたつを用いる『オート』が存在している。
▲ブレ軽減メニュー。動きの少ないものであれば手ブレ補正を、動きのあるものを撮るのであればオートがおすすめ。 |
このうち、被写体ブレ対策はカメラ本体が被写体が動いているか否かの判断をして、動いているようであれば動的にISOをあげてシャッター速度を稼ぐという仕様になっている。
暗ければ単純にシャッター速度を上げるというものではないので、画質にも好影響を与えている。
この被写体を感知するシステムは、一度ピントを合わせた被写体にピントを合わせ続ける自動追尾AFや、ロックした被写体をセンターにおいて撮影できるオートフレーミング機能としても使用できる。
画像エンジンをEXILIMエンジン2.0に変更したため、パワー的な余裕ができたのだろう。
新採用のCCDシフト式の手ぶれ補正機構はフツーのレベルで効いている。ざっと実感ではシャッタースピードで2段~2.5段ていどは稼げているといったところか。
つまり、これまでワイド端では1/60秒以下になると手ぶれしたとすると、手ぶれ補正機構のおかげで1/15秒~1/10秒ていどまでは手ぶれせずに撮影できるようになっているかなというところだ。
さらに原則として望遠側になればなるほど手ぶれしやすくなるので、この7倍ズームを搭載したEX-V7には機械式手ぶれ補正機構は必須の機能であったともいえるだろう。
初心者向けはこうありたいeasyモードを搭載
もうひとつ、新機軸としてeasyモードが採用されていることも挙げておきたい。EXILIMシリーズはシャッター速度優先や絞り優先が使えて、あるていど本格的な撮影機能を持っていたのだが、今回は初心者向けのシンプルなモードであるeasyモードが搭載されている。
▲モードダイヤルのクローバーマークがeasyモード。 |
モードダイヤルの中から、四つ葉のクローバーにダイヤルを合わせる。
するとメニューで選択できる項目がわずか3つというeasyモードに入ることができるのだ。easyモードでできることはフラッシュのモード変更、セルフタイマーのon/off、画像サイズの変更のみ。
▲easyモードのメニュー。ごく最近、似たようなメニューを見たような気が……。 |
あまりに多機能すぎると何をしていいかわからないというようなことがあるが、そういった場合にはこのeasyモードは使えるだろう。
たとえば知り合いにカメラを貸して撮ってもらうときなどは、このモードにするといいかもしれない。
さて、EILIMといえば動画にも力を入れているデジタルカメラが少なくないが、EX-V7はさらに一歩進んだ動画撮影機能を取り入れている。
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