FinePix的ではないFinePix
画質的にはかなり締まりのいい画像が得られた。ハニカムCCD採用機にあった『いかにもFinePix的』な派手めの色味は影をひそめ、ごくごく「フツー」のチューニングが施されている。
これまでの『FinePix的描写』を期待すると裏切られることになるはずだ。
逆にスタイリングなどが気に入っていても、『FinePix的描写』を好まなかったユーザーにはおすすめできる──ということもいえるわけだ。
F440とF450の違いってなに?
もうひとつ、ユーザーにとって気になるのがF440とF450の違いだろう。正直なところ、使っていて差異を感じたのは「F450のほうがメモリーカードの消費が速いなぁ」というていどのものだった。
この感想は画素数が高いのだから当然なのだが、つまるところ使用感という意味での明確な違いは見つからなかったのだ。
実際のところ、搭載CCDの画素数による差異以外には違いはほとんどないのだろう。
画像の傾向もほぼ同じだ。
適度にシャープネスがかけられ、派手ではないがしっかりと色が描写されている。
高画素化されたCCDの宿命として、F450のほうにややノイズが多いように見受けられる。
しかし、ごっそりとしたノイズの塊として出てくるわけではないので、それほど気にはならないはずだ。
もちろん、解像感はF450のほうが上だ。
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バッテリーライフはどちらもCIPA規格で150枚。ロングライフを誇るほどではないが、日常のスナップとして利用するにはお釣りがくる枚数だろう。
小型化がされていながら、前機種のF420と比較したときにバッテリーライフが伸びているのは書いておくべきだろう。
充電とPC接続は付属のクレードル経由で行う仕様となっている。
USB1.1なので転送は速いとはいいがたいが、一日の終わりにクレードルに差しこむというような使い方であればさほどの問題はないはずだ。
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バッグに入るコンパクトデジカメとしておすすめ
連写機能はオミットされてしまったものの、それ以外には小型化によるスペック的な悪化もほとんど見受けられなかった。逆にバッテリーライフは旧機種よりも伸びているほどだ。
やや厚みがあるのでワイシャツのポケットに入れるのは辛いだろうが、セカンドバッグに入れるには充分な小ささだ。
そういった日常的な使い道であれば、充分に役立ってくれるデジタルカメラとしておすすめできる。
F440とF450、どちらを買うかは純粋に解像度が必要かどうかだけで決めてしまっていいだろう。
筆者にどちらをおすすめするかと問われれば、F440とF450の間には1万円~1万5千円ほどの差額がある。その差額でメモリーカードや専用ケースなどのオプションをそろえることのできるF440となるだろう。
F440に関してはカラーバリエーションもあるので、それも含めて考慮してもいいだろう。
・Page1 手のひらサイズに生まれ変わった
・Page2 スライドスイッチの良し悪し
・Page3 FinePix的でないFinePix
・Page4 FinePix F440/F450 実写画像&スペック
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