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エアバスA380 最新レポート

2007年10月にシンガポール航空のシンガポール/シドニー線でついに世界デビューを果たしたエアバスA380。現在は3社によって運航されているこのオール2階建て巨人機の現状をレポートします。

執筆者:秋本 俊二

多くのファンが待ち望んでいたエアバスA380は、2007年10月にシンガポール航空のシンガポール/シドニー線でついに世界デビューを果たしました。その後、同機を運航するエアラインは3社に増え、就航路線もアジア・オセアニアからヨーロッパ、アメリカへと拡大。まさに“世界の空”で活躍を始めた史上初のオール2階建て巨人機の現状をレポートします。

── Page Index ──
【P.1】 Report 1/カンタス航空
【P.2】 Report 2/エミレーツ航空
【P.3】 Report 3/シンガポール航空



Report 1/カンタス航空
オージーたちの夢の機材がシドニーに到着


オーストラリアのフラッグキャリア、カンタス航空は2008年9月21日、エアバスA380の1号機をシドニーで受領しました。A380が納入されたのは、シンガポール航空、エミレーツ航空につづいて3社目。カンタス航空のA380発注数はこれまで計20機にのぼり、今後メルボルン/ロサンゼルス線、シドニー/ロサンゼルス線を皮切りに順次欧米線などの長距離路線を中心に投入される予定です。

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A380の1号機をシドニーで受領したカンタス航空

ゆったり広々したキャビンと、従来の旅客機とは比べものにならない静寂性がA380の特徴です。その快適さは、飛行時間の長い長距離路線でこそ生きるはず。オーストラリアは北半球に位置する欧米諸国から地理的に遠く離れているため、カンタス航空の就航先は必然的に長距離路線が多くなります。つまりA380は、カンタス航空のようなエアラインに最もふさわしい機材なのです。

しかも驚いたのは、メーカーが設定している標準座席数525席に対して、カンタス航空はなんと450席でA380のキャビンを設計したこと。内訳はファーストクラス14、ビジネスクラス72、プレミアムエコノミー32、エコノミー332で、オーストラリアを代表する商業デザイナーのマーク・ニューソン氏がデザインしました。またA380の就航に合わせ、10月20日より客室乗務員のユニフォームも一新されます。

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A380就航に合わせ客室乗務員のユニフォームも一新

海外を旅客機で移動していると、シートに身体を縮め、苦痛に顔をゆがめている人をたまに見かけることがあります。この窮屈な空間から早く解放されたいと願ってでもいるように。とくに大柄の人が多いオージーたちには、これまでの一般的なキャビンのつくりはきっとかなり辛かったでしょう。A380の欧米路線への投入は、そんなオージたちにとって何よりの贈り物といえるかも知れません。


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