航空券/航空券関連情報

ハイテク旅客機の乗り心地(後編)(3ページ目)

今回お届けするのは、ハイテク旅客機の乗り心地レポート第2弾。通常キャビンを45分で“救急車”に変身させる技術や、エンジン騒音の解消策、“脱・石油”に向けた各社の本格的な取り組みなどについて報告します。

執筆者:秋本 俊二

さよなら、燃油サーチャージ
“脱・石油”の本格的な取り組みが始まった


燃油サーチャージの影響で海外旅行需要が低迷しはじめる中、“脱・石油”の取り組みを本格的にスタートさせるエアラインが出てきました。

その1社がカタール航空で、同社はカタール石油や航空機メーカーのエアバス、エンジンメーカーのロールスロイスなどと提携して“天然ガスジェット燃料”の開発に着手すると発表。もう1社はヴァージンアトランティック航空で、ボーイング747を使った世界で初めてのバイオ燃料による試験飛行を今年2月に実施しました。

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バイオ燃料での飛行実験にはボーイング747が使用された (C)Virgin Atlantic Airways

ヴァージンアトランティック航空が試験飛行で使用したバイオ燃料は、ババスオイルとココナッツオイルを混合したもの。再生可能なバイオ燃料は、従来のケロシン(灯油の一種)に代わる航空機用ジェット燃料として期待を寄せる人も多く、ほかにニュージーランド航空コンチネンタル航空JALなどもバイオ燃料を使った同様な飛行実験を計画しています。

しかし環境保護団体からは「バイオ燃料に使われる穀物を生産するために未開の土地などを開発すれば、そこで大量の温室効果ガスを排出し、返って地球温暖化を助長する」という反対意見も。実験が進むにつれ、今後はそうした議論も活発化しそうです。


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