活躍する“メイド・イン・ジャパン”技術
たとえば“ドリームライナー”の異名をもつボーイング787の開発・製造では、日本のメーカーがとても深く関わっています。従来のアルミ合金に代わってボディー素材に採用されたカーボンファイバー(炭素繊維)複合材は日本のメーカーから供給されていますし、主翼やその他の主要部品のうち、トータルで見ると3分の1以上の製造を三菱重工業や川崎重工業、富士重工業といった日本メーカーが担当。787が「準国産旅客機」と言われるのもそのためです。
ボーイング787の開発・製造では日本メーカーも協力 (C)Boeing |
2大航空機メーカーのもう1社、エアバスも例外ではありません。エアバス機の開発と製造のプロセスでは、“メイド・イン・ジャパン”の技術が重要な役割を果たしてきました。ベストセラー機となった単通路型A320ファミリーや、それに続く双通路型のA330/A340ファミリーの製造で、エアバスと日本メーカーは古くから部品供給パートナーとして協力関係を構築。そして最新のA380では、日本からこれまでで最大の計21社が協力メーカーとして名を連ねています。
そうして完成した主要なパーツは、ボーイング機ならアメリカ・シアトルのエバレット工場へ、エアバス機ならフランス・トゥールーズ工場へと運ばれ、最終ラインでの組み立て作業へと移行します。
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