航空券/航空会社・エアライントピックス

大手航空会社の“プレミアム戦略”って何?(2ページ目)

ここ数年、エアライン各社のハイエンド層をターゲットにしたサービス向上競争が活発化。その“プレミアム戦略”推進の背景には、業界をとりまくどのような環境変化があるのでしょうか?

執筆者:秋本 俊二

ルフトハンザの究極&最上のもてなし


こうしたハイエンド層をターゲットにしたサービスの拡充傾向は、じつは日本に限ったことではありません。ヨーロッパではルフトハンザが、まさに究極ともいえるプレミアム戦略を推進しています。

その一つが「プライベートジェット」サービスです。出発したい時刻の24時間前までに予約すれば、希望する空港に7人乗りの小型ジェット機(セスナ・サイテーション・ブラボー)が待機。直行便未就航の空港を含めてヨーロッパの1,000都市以上を“点と点”で結んでいます。

photo-2
ルフトハンザのプライベートジェット(左)とフランクフルト空港のファーストクラス専用ラウンジ(右)

ルフトハンザが推進するハイエンドサービスのもう一つの象徴が、ハブ拠点であるフランクフルト空港に04年12月に開設した「ファーストクラス専用ターミナル&ラウンジ」でしょう。入口では専任のコンシェルジュに出迎えられ、車で来た人は帰国時まで駐車場で預かってくれます。セキュリティチェックや出国審査もすべてこの建物内で完了。あとは時間まで思いのまま過ごせばいい。レストランではどんな注文でも腕利きの専任シェフが応えてくれるし、搭乗機へはすぐ下まで高級車で送迎してくれる。まさに“究極のもてなし”であり、07年8月にはもう一つのハブ拠点であるミュンヘン空港にも同様なファーストクラス専用ラウンジがオープンしました。

≫≫≫ 次のページでは、エアライン業界の収益構造を解説。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます