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中華航空機炎上でわかった旅客機のヒミツ(4ページ目)

那覇空港で起きたチャイナエアラインの炎上事故──びっくりしましたね。ところで、乗客乗員の間一髪の脱出劇をテレビのニュースを見ていて、旅客機の構造や仕組みについていくつか分かったことがありました。

執筆者:秋本 俊二

事故のニュースが教えてくれたこと──その3
開かないと思っていたコクピットの窓が開いた!


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コクピットの窓は機種によって両サイドから2つ目が開閉するようにできている
チャイナエアライン機が炎上し、爆発する寸前に、コクピットから間一髪で脱出したクルーの様子をテレビの映像は伝えていました。これを見て、驚いた人も多かったようです──「え、コクピットの窓って、開くんだ!」と。

これは機種によって違い、ジャンボ機(747)などでは開きません。コクピットの窓が開くのは、他に777や767など。コクピットには通常、パイロットが前方と両サイドの視界を確保できるように「ウインドシールド」と呼ばれる窓が計6枚取り付けられています。機長側(左座席)の正面にあるのが「L1ウインド」で、左回りに「L2」「L3」の窓が、副操縦士側(右座席)も正面はから右サイドに向かって「R1」「R2」「R3」の窓が並んでいます。その6枚の窓のうち、ボーイング777や767、737などの機種では、L2とR2の二つの窓が横にスライドする形で開閉できるようになっています。
 
開閉可能なコクピットの窓は今回のように緊急脱出口としても機能するほか、政府の要人を乗せて各国を訪問したときなど、到着後に地上走行しながらこの窓を開けて国旗を立てたりといった光景もときどき見かけますね。


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