世界で最初に朝を迎える国の人たちに
笑顔はとびきりよく似合う
前日の夜に成田を発って、そろそろ7時間が経過。2度目のミールサービスが終わるころ、東側の空がうっすらと赤みを帯びてきました。“世界一早い日の出”の始まりです。
「いいお天気みたいですね」と、クルーの一人が私の横でいっしょに外を覗き込みながら言います。「また今日も、世界の一日が始まりますね」
世界一早い日の出の時間をクルーの一人が教えてくれた(左)。フィジー到着の少し前に、東側の水平線から太陽が昇り始める(右) |
フィジーの正式名称はフィジー諸島共和国。大小330以上もの島々が、東経180度付近を南北に貫く日付変更線のあたりに点在しています。厳密には島の位置によって日付変更線の「昨日」の側と「今日」の側に分かれますが、同じひとつの国に昨日と今日が同居するのは都合が良くない。そこで日付変更線は島を避けて海を通るようにくねくねと曲げられて、フィジー諸島はすべて日付変更線の西側──つまり「今日」の側の一番端に集められました。
エア・パシフィック航空の機内に、東の地平線から顔を出した太陽の光が差し込み、陽気なフィジアンクルーの笑顔を照らし出します。その底抜けに明るい表情に接していると、こっちまで楽しくなってくるから不思議です。人間が大好きで、自然のままでいることを何よりも大切にするというフィジーの人たち。大野さんも言っていたように、マニュアルや訓練では、こんな笑顔はつくれません。きっと生まれながらにして遺伝子に“スマイル”が組み込まれているのでしょう。そんなことを思いながらクルーの顔をぼんやり見ていたら、彼女は「いやだ、そんなに睨みつけないでください」とまたけらけら笑いました。“世界で一番早い朝”を迎える国の人たちに、その笑顔はとびきりよく似合います。
南国パラダイスの魅力については
旅のプロによる“現地徹底レポート”で
FJ303便はフィジーの玄関口、ビチレブ島のナンディ国際空港に、現地時間の朝6時45分に到着しました。私たちはそのまま国内線の小型機に乗り換えて、まずは人気リゾートの一つ、マナ島に移動します。エア・パシフィック航空は昨年5月にフィジーで国内線を専門に運航するパシフィック・サン(旧サン・エア)を傘下におさめたことで、離島への乗り継ぎも便利になり、フィジーの旅がますます魅力的になりました。
ナンディからは小型機で人気リゾートの一つ、マナ島へ(左)。現地で取材する『美食の旅(海外)』ガイドの古屋江美子さん(右) |
じつは今回のフィジー取材には、日本からAll About『美食の旅(海外)』ガイドの古屋江美子さんが同行しています。“神が宿る島”といわれるマナ・アイランド・リゾートで、穴場リゾートとして欧米人に人気のキャスタウェイ島で、そしてフィジーの旅の玄関口であるビチレブ島のナンディで取材活動を進めていた古屋さん。フィジーの“食・人・文化”をテーマに、陽気なフィジアンたちと語り合い、さまざまなグルメに実際にトライし、レストランのシェフなどにも熱心にインタビューしていました。
ぜひ下記のレポートもご覧になってみてください。航空&旅行写真家・小栗義幸さん撮影の美しい写真の数々とともに、フィジーの魅力の一端を感じていただけると思います。
≫≫≫ 古屋さんの記事「底抜けに明るい南国パラダイス、フィジー」&「素朴でユニークなフィジーのグルメ事情」へ
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~All About『美食の旅(海外)』~