第3位 / ヴァージンアトランティック航空
機内にプロの「ビューティセラピスト」が待機
心身をリフレッシュできるおもてなし
聞くところによると、イギリス人というのは世界でも1、2を争う“旅行好き”だそうです。パスポートの所有率はじつに成人の約95%に達するとか。エアラインのサービスにも“熟練”を感じるのは、そんな国民性が影響しているのかも知れません。
そういえば、世界で初めて機内にフルフラットシートを導入したのも、英国のBA(ブリティッシュ・エアウェイズ)でした。そして英国の一方の雄、ヴァージンアトランティック航空も独創的なサービスを提供するエアラインとして業界では定評があります。
その一つが、アッパークラス・スイート(ビジネスクラス)で提供しているマッサージ・サービス。マッサージ機能を備えたビジネスシートを導入するエアラインは昨今では珍しくありませんが、ヴァージンアトランティック航空のそれは“機械”ではなく“人”による本格的なもので、英国の一流サロンで経験を積んだプロの「ビューティセラピスト」がアロマセラピーオイルを使って疲れた身体を入念に解きほぐしてくれます。ネイルケアなども受けられるそうですね。
空港に人を出迎えると、よく長旅を終えてうんざりした顏の集団を見かけませんか? そんな中でスッキリ、さっぱりした顔の旅客がいたら、その人はきっとヴァージンアトランティック航空でのイギリスからの帰りかも知れませんよ。
第2位 / JAL
炊き立ての熱々ごはんに思わず「お代わり!」
CAとの会話も弾む“純和風”のおもてなし
かつて、CAが着物を着てキャビンサービスをしていたこともあるJAL。「動きづらい」「機内で着替えるのが大変」といった理由で1970年代前半には姿を消してしまいましたが、古い人に聞くと「あの“純和風”のサービスはよかったなァ」と当時を懐かしむ声も少なくありません。
では、現在のJALのサービスについてはどうでしょうか? 私が評価している一つが、機内で生米から炊飯した炊き立てごはんを提供してくれるサービス。これもいわば、“純和風”の試みといえますね。国際線のファーストクラスおよびビジネスクラスで始めた同サービスは、2食目以降の食事はいつでも何度でもリクエストできる「お好きなものをお好きな時に」というサービス導入に続くJALの“機内食改革”の第2弾! 2005年12月にロンドン線とニューヨーク線でスタートし、現在は東京/ロンドン線、パリ線、フランクフルト線、シカゴ線、ロサンゼルス線、サンフランシスコ線、および大阪/ロンドン線、名古屋/パリ線で提供されています。
使用している米は新潟県魚沼産の「こしひかり」です。従来は出発前に炊飯したものを鮮度を保持するために一度冷まして機内に搭載し、上空で再度温め直して提供していました。それを新しいサービスでは、機内で生米から炊飯。CAが乗客の目の前で、おひつから炊き立ての熱々ごはんを茶椀によそい、手渡してくれます。
「みなさん、とっても喜んでくださいますね。お代わりを注文されるお客さまも多いですよ」と、CAの一人が話してくれました。「ごはんをよそいながら、お客さまとの会話も弾みます。機内でのコミュニケーションはできるだけ大切にしたいので、私たちCAにとっても嬉しいサービスですね」
さて、いよいよ【第1位】は──。