出国ラッシュが重なり国内空港も長蛇の列
「計画は最終段階にあった。もし実行されていれば2001年の同時テロ並みの惨事になっていた!」
英国から米国へ向かう複数の航空機を爆破させるテロ計画が発覚したことについて、米国土安全保障省のチャートフ長官は上記のような談話を発表。米国内ばかりでなく全世界に衝撃を与えています。
犯行グループは、スポーツ飲料に仕掛けを施した爆発物で航空機を爆破しようとしていました。容器の底の部分に爆発物を仕込み、その上に元の飲料を入れて封印。それをレンズ付きカメラのストロボで起爆させる計画だったようです。
空の便にも深刻な影響が出始めています。ニューヨークタイムズ紙の報道によれば、10日に定刻で離陸できた便の割合は、ケネディ空港で36%、シカゴ・オヘア空港で42%、ロサンゼルス空港で68%にとどまりました。
神奈川県の会社員・安田さんが送ってくれた11日の成田空港の様子。搭乗手続きを待つ長蛇の列ができいています。 |
「搭乗手続き待ちの列はどんどん伸びて、まったく進みません。出発ロビーでは、大きな荷物を広げて、手持ちのバッグから取り出した液体の瓶を荷物に移し替えている女性グループの姿も目につきます。おそらく化粧水か何かの瓶なのでしょう。飲み物もシャンプーも、液体類はいっさい機内に持ち込めないと空港係員がハンドマイクを持って説明して歩いています。これからお盆にかけて旅行を予定されている方は、相当早めに空港に到着されたほうがいいかも知れませんよ」
安田さんの情報によると、空港内の売店では、機内への液体物の持ち込みを防ぐために酒類や香水などの販売を取りやめたところも出ているそうです。また今年6月にオープンした第1旅客ターミナル南ウイングには、ANAが計126台の自動チェックイン機を導入していますが、アメリカやイギリスに向かう便に関しては使用を当分停止すると発表がありました。
中部国際空港でも、ユナイテッド航空、ノースウエスト航空、コンチネンタル航空の米国系3社が保安レベルを強化。飲料などのペットボトル類などの機内持ち込みも禁じました。JALのホノルル行きの便などでも同様な措置がとられているようです。関西国際空港でも米国エアラインおよび米国線(グアム、サイパン線を含む)の利用客に、セキュリティチェック強化への協力を呼びかけています。
次のページに、米系エアライン各社の英国での運航状況などをまとめました。各社からはそれぞれに今後の対応なども発表されていますので、お出かけの前にぜひご参照ください。