航空券/航空会社・エアライントピックス

文庫・新書で読む航空界入門書(2ページ目)

元スッチーの爆笑エッセイ集から、パイロットの成長記、ジャンボ機の秘密まで──ことしゴールデンウィークに読んでおきたいおすすめの航空界入門書を、文庫と新書の近刊から紹介します。

執筆者:秋本 俊二

航空界の裏側を垣間見たい人に


『機長からアナウンス』

 内田幹樹/著
 新潮文庫
 420円(税込)

本書も元パイロットのエッセイ集ですが、こちらはパイロットが日々の活動の中で遭遇するやっかいな話や、「え、ほんと?」と思うようなこぼれ話を軸に、より軽快な語り口で展開されます。航空界の裏側を覗いてみたい人には、きっと満足いただけるはず。友だちに、彼女や彼氏にそっと話して聞かせれば、場も盛り上がるのではないでしょうか。

事故と安全性を真正面から考える


『墜ちない飛行機 ~安全なエアライン、機種を選ぶ~』

 杉浦一機/著
 光文社新書
 756円(税込)

本書は航空アナリストの著者による、あくまで利用者サイドに立った「安全な飛行機」の見分け方ガイド。1970年代からこの四半世紀の間、航空機事故の率はほぼ横ばいで100万便当たり1.5件で推移しているといいます。世界の航空輸送量が今後もさらに伸び続け、事故率も変わらないとすれば、2010年には毎週1件の割合で世界の空のどこかで事故が起きるとか。怖いですね。“安全なエアラインや機種を選ぶ”という本書のテーマが、ぐっと重要性を帯びてきます。なお、興味のある方は旅客機の事故率について考察した過去のガイド記事「数字に見る航空機事故の確率」もご参照ください。

名機とハイテク機の競演!


『最新 世界の旅客機 ~世界の航空機〈5〉~』

 デアゴスティーニ/編集、青木謙知/監修
 講談社+α文庫
 1,260円(税込)

日本の名機YS11からボーイング777、エアバスA380などの超ハイテク機まで、世界各地の空で活躍する旅客機46機の完全データファイルです。文庫版のポケットサイズですが、写真も豊富で、それぞれの機種の魅力を満載。大量輸送、安全性、経済性など時代の要請とともに進化しつづけた世界の名機が徹底解剖され、読みものとしても十分楽しめます。巻末には「日本乗り入れ航空会社」の機材&解説のダイジェストも。
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