機内での騒動は跡を絶ちません。昨年8月には、暴力事件を起こした会社員が関西国際空港で逮捕されました。調べによると、逮捕された会社員(50)は出発前に清掃中だったJALの羽田行き航空機内に強引に乗り込み、制止しようとしたCA(28)の顔を平手で殴ったらしい。容疑者はかなり酒に酔っていたといいます。
この“泥酔状態”というのも大きな問題ですね。2年ほど前にはあの世界的に有名な名門楽団、サンクトペテルブルク交響楽団の一行約90人が、オランダから米国に向かう飛行機内で酒に酔って大騒ぎし、ワシントンで強制的に降ろされる事件が起きました。一行はユナイテッド航空便でオランダを出発したあと、手荷物に入れてきたウオツカなどを飲んで騒ぎ出し、乗務員がいくら注意しても聞いてくれなかったそうです。
飛行機から強制的に降ろされたというのは、当然の処置ですね。以前当サイトの〈あなたの一票〉で実施した調査でも、「フライトで同乗したくない客は?」との質問に多くの人が「酒に酔った客」と答えています。
こうした迷惑行為が、改正航空法の施行ではたしてなくなるのでしょうか。改正航空法では、「安全を阻害する行為」として次のような例をあげています(国土交通省航空局による)。
・トイレでの喫煙
・扉の勝手な操作
・客室乗務員の保安業務に影響が出るようなセクハラや暴力
・携帯電話など電子機器の使用
・離着陸時のシートベルト未着用
・通路への手荷物放置
ほかにもいくつかありますが、なるほど、どれも禁止されて当然の行為ばかり。これを法律で規制せざるを得ないほど、最近の乗客マナーは悪くなっているということでしょうか。どんなことであれ法で縛るというのは基本的には好きではありませんが、飛行機内での迷惑行為は他の乗客の安全にも直結する問題なので、まあ、仕方ないのでしょう。みなさんも気をつけてくださいね。
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※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。