航空券/航空券関連情報

次世代旅客機 ボーイング7E7

2008年に就航が予定されている次世代旅客機「B7E7」。その機体の35%を日本の三菱重工、川崎重工、富士重工の3社で開発・製造する計画が、ボーイング社の発表で明らかになりました。

執筆者:秋本 俊二

次世代中型旅客機B7E7の愛称をボーイング社は世界中から公募してきました。最終候補に挙がったのは「ドリームライナー」「eライナー」「グローバル・クルーザー」「ストラトクライマー」の4種類。その結果、ドリームライナーに愛称が決まったと2003年夏のパリ航空ショーで発表されました。



公表されたB7E7 完成イメージ。
画像をクリックするとボーイング
公式サイト内の「Boeing 7E7
Photo Gallery」に飛びます。


その設計仕様もほぼ固まってきたようです。生産が予定されるのは「標準型」と「ストレッチ型」の2種類。いずれも胴体直径5.96メートル、キャビンの座席配置が左右8列の中型ワイドボディ機です。標準型(乗客200人乗り)の全長は56.7メートルで、ストレッチ型(同250人乗り)は標準型のボディを61.6メートルに延ばしたタイプ。貨物室にも余裕をもたせ、競合機種であるエアバスA300-600に比べて貨物搭載量は4~6割増しになるそうです。

エンジンには、推力30トン前後の高バイパス・ターボファン2基が搭載されます。飛行高度1万3,000メートル以上で巡航速度はマッハ0.85。同クラスのB767より20%近い低燃費を実現し、航続距離は1万2,200~1万4,800キロに達します。この超経済性こそ、B7E7の一番の特徴といえるかも知れません。

胴体と主翼の基本構造に複合材が使われるのも、B7E7のもう一つの特徴です。機体の軽量化と耐久性アップが狙いで、旅客機としては初の試み。複合材の使用は製造コストのアップにつながるため、これまでは見送られてきました。次ページに述べるように、この新しいチャレンジでも日本メーカーの技術に注目が集まっています。
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