もっとも、同じ航空路上を飛行する場合、東に向かう飛行機は1,000フィート単位の奇数高度で、西行きは1,000フィート単位の偶数高度で飛ぶ決まりになっています。だからキャビン(客室)からはなかなか見えないのでしょうし、たとえすぐ下を通過したとしても、本当にアッという間で気がつかないのかも知れません。
前に取材でお会いした別のパイロットも、前方から飛んでくる飛行機が最初は丸い小さな点に見えると話していました。
翌幅が50メートルもあるジェット機でも、正面から見ると翼は薄い一枚の板で見分けがつきづらく、胴体だけが丸く見えるのでしょう。パイロットの視力(1.0以上であることが義務づけられています)で、個人差もあるでしょうが、だいたい5キロ先まで近づけば対向機を発見できるらしい。そして、それからすれ違うまでがまさにアッという間だそうです。怖い感じ、というのも、分かる気がしますね。