旅行記をユーザー同士で共有するサービス「旅箱」
海外では旅行日程や過去に旅行した国を共有するサービスや、旅行者と地元民やボランティアを結びつけてくれるサービスなど旅行に関するサービスが数多く存在しますが、日本では今までそれほど多くはありませんでした。しかし最近になっていくつか、旅行に関するサービスが開始されています。昨年12月11日にリクルートが開始した海外旅行記作成、共有サービス「旅箱」はユーザー登録し、旅行時の写真をアップするだけで簡単に旅行記を作成でき、フォトアルバムにアップロードすれば仲間同士との共有も可能です。
写真を軸に旅行記などをユーサー同士で共有する「旅箱」 |
同じリクルートが運営する旅行予約サイト「じゃらんnet」との連携はありませんが、人の旅行記を見ることによって、旅行への潜在的願望を喚起するサービスとして、今後、なんらかの形で連携ができれば、じゃらんnet、旅箱の双方にとってより充実したサービスとなるでしょう。
携帯電話との連携も可能な旅のしおり作成サービス
地図検索サイト「MapFan Web」を運営するインクリメント・ピーは昨年9月25日に旅行のしおりを無料で作成できるサービス、「旅のしおり工房」を開始しています。50冊まで旅のしおり作成が可能なサービス「旅のしおり工房」 |
旅のしおり工房は画面の指示に従って旅先のスケジュールや情報を入力していくだけの簡単な操作でしおりが作成でき、PDF文書にできるため、保存、印刷も可能です。
他のユーザーとの共有機能はありませんが、便利なのはしおりの中にQRコードを記載することが可能なので、旅館、レストランなどのクーポン、情報や詳細地図などのモバイルサイトのURLをQRコードにして、旅行中いつでもアクセスできる点です。旅行中はPCを持ち歩く訳にはいきませんので、QRコードを使った携帯電話との連携はユーザーにとって重宝する機能でしょう。
提携、合併によってよりユーザーに便利な旅行サービスに
今月20日、旅行予約サイト「るるぶトラベル」はユーザーによる口コミ投稿、表示サービスを開始しました。フォートラベルは勿論、今ではほとんどの旅行予約サイトで採用されている口コミは、前出の旅行サイト比較調査でも、口コミ、体験談を閲覧したことのあるユーザーは全体の6割~8割、そして閲覧経験のあるユーザーの8割~9割が口コミ、体験談を重視すると回答しています。フォートラベルや旅箱、旅のしおり工房など、旅行サービスはユーザーの需要に合わせ、どんどんと多様化しています。そういった中で、旅行予約サービスはそれとは対照的に既存のサービスの充実、そしてモバイルでの展開に力を注いでいるようです。
ただそれぞれが独立したサービスとなっていて、便利ではあるものの単体で終了していまい、うまく実際の予約まで結びついていないのではないでしょうか。今後は他のネットサービスと同様に、モバイルを使った旅行予約もPC以上に増えることが予想できます。そうなった時に重要なのは、PCとモバイルとのスムーズな連携は勿論、それぞれの運営会社が連携し、現在の単体でのサービス同士をうまく結びつけることです。
ブランジスタと楽天トラベルの提携、そして2007年のYahoo!トラベルと一休.comの提携など、今年は今まで以上に提携、合併が進み、ユーザーにとってより便利な旅行サービスが生まれてくるでしょう。