子供を通した夫婦、親子のコミュニケーション
先月6日、夫婦の間で子供の写真やその日の出来事を記した日記を共有するサービス「子育てマイアルバム」 がオープンしました。(利用はモバイルのみ)「子育てマイアルバム」は、基本的には公開範囲を限定したブログサービスですが、その対象を夫婦に絞ったという点が特徴で、お母さん が仕事で忙しいお父さんに写真や日記で子供の様子を伝えるとともに、お父さんがその日記にコメントをすることによって、夫婦間のコミュ ニケーションも図れるというサービスです。
夫婦間で子供の日常を共有できる「子育てマイアルバム」 |
このサービスを開発した荒木稔氏のブログによると、お母さんがつけることが当たり前だった子育て日記にお父さんがコメントという形で 言葉を残していけるサービスを作りたかったということですが、夫婦間は勿論、例えば遠くに離れている両親と孫の写真や日々の出来事 を知らせるという形での利用もできそうです。
公開範囲を設定することができるブログサービスというのは今までにもありましたが、ここまで夫婦間での日記の共有に絞ったサービスは 初めてではないでしょうか?
単身赴任であったり、忙しくてなかなか家族と接することのできない父親などが、手軽な携帯電話を利用し、子供を通して家族との コミュニケーションを図るということに特化したこのサービスは、前ページで紹介した写真共有サービスと同様、ネットを利用して、 身近な知り合い同士のコミュニケーションをさらに深めていくという効果がありそうです。
コミュニケーションツールはマクロからミクロへ
電話によって、人々の通信手段は格段に便利になりましたが、それは基本的には家族、友人などお互いに知っているもの同士のコミュニケーション を便利にしただけです。しかし、インターネットの登場、そしてSNS、ブログの発展などによって、私達はまったく面識のない世界中のあらゆる人々と、 一瞬にしてコミュニケーションがとれるようになりました。それでは、今回紹介したサービスはその流れに逆行するものなのでしょうか?私はそうは思いません。なぜなら『30days Album』や『子育てマイアルバム』は、SNS、ブログなど既存のコミュニティーサービスでは達成できない、もしくは達成するのに手間がかかるものを簡単で手軽に達成することができるサービスだからです。
これらのサービスさえあれば全てのコミュニケーションが事足りる訳ではなく、あくまでもコミュニケーションを補完するためのツールなのは、もちろん ですが、知らないもの同士ではなく、より身近なもの同士のコミュニケーションを円滑にするサービスはコミュニティーサービスの正統な進化型として、 今後、さらに増えていくのではないでしょうか。