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携帯版SNS「Gocco」の今後の展開とは?

イー・コマースにおいて、携帯が伸びてきています。キーワードの1つとしてアフィリエイトがあります。「Gocco」を運営するインデックスさんに今後の展開をお伺いします。

水上 浩一

執筆者:水上 浩一

インターネットサービスガイド

携帯版SNS「Gocco」について語る インデックス 網元氏
携帯版SNS「Gocco」について語る インデックス 網元氏
昨今、携帯を使ったイー・コマースかなり伸びてきています。キーワードは2つ。まず携帯と雑誌との親和性、他メディアとの親和性。そしてもう一つがアフィリエイトではないか、と思っています。

前々回の記事でインデックスさんに携帯のアフィリエイトは、SNSを中心として広がりを見せる、というお話をお伺いしました。今回はGoccoというSNSについてお伺いします。

Goccoのキーワードは「緩やか」

ガイド:
現在会員20万突破ということですが、伸び率はどの程度ですか?

網本:
大体今、1ヶ月で3万人ぐらいは増えてます。

ガイド:
先日、mixiの笠原社長を 取材したのですが、5万人集めるのに4~5ヶ月かかっているのに、50万から100万は4ヶ月くらいでいってしまっているんですよ。紹介制なので、1人がもう1人をつれてきて、2人単位で増えて行きます。2倍、2倍で増えていくので、ネズミ算的な広がりをみせています。携帯でも同じことが起きているんでしょうか?

網本:
そうですね。うちのGoccoが2004年の12月からベータ版ということでオープンしていて、1年を過ぎましたが、今後そういう現象が起こると思います。

そもそもインデックスのビジネスは、最初は携帯のコンテンツをキャリアさんの公式サイトに載せて、そこで課金する、というのがベースでした。しかし新規参入企業も多くなってきて、それ以外にもビジネスモデルを多様化していかなきゃいけないという事で、自社で新しくサービス作りましょうと。そこで何がいいだろうと考えた時に、やはりコミュニティーをベースとして、そこに色々な我々が持っているコンテンツのノウハウを乗っけていこうということで、Goccoをオープンさせました。

ガイド:
Goccoの基本的なサービスについて教えてください。

網本:
はい。まずはGoccoというサービスの中で、ケータイ名刺を作って、そこで名刺交換をやろうと。携帯は今でこそ色々な情報ツールになってますけど、本来は人と連絡を取り合うコミュニケーションツールです。まずは通話というところからはじまり、次にメールへ移行しました。その次にくるコミュニケーションツールとしてこの名刺交換のサービスを重視したのです。具体的にはケータイ名刺を作って、それを人と交換することによって、WEB上の名刺入れのように交友関係がどんどん広がっていくことになります。かつそこに携帯用のブログを用意しています。大きくいうと携帯ブログとコミュニティーサイトが合わさった形になります。すなわち携帯SNSです。

ブログを用意することによって、名刺交換でつながっただけでなく、つながった後に近況報告ができ、今までメールだと1対1だったのですが、それが1対Nになる。そのブログを通して緩やかなコミュニケーションになるんですね。例えば今日は阪神の応援にいきましたというと、そこに興味がある人は書き込むし、興味が無い人は見るだけという感じで、人が緩やかにつながっていくような感じになりますよね。だから「緩やか」が携帯SNSのキーワードですね。mixiさんと一番違うのは、画像がメインということですね。あとは携帯を使うことで人に何かの意思伝達をするよりは、リアルタイムでつながってるという事に意味があると。割とそういう文化が携帯の場合はありますね。画像があることで、この人今、私と同じ電車に乗ってるんだとかいうことがあったりするのも携帯ならではです。PCよりも伝わりやすく、つながっている感じがするんですよ。

ガイド:
なるほど。

網本:
だからよく「PC版のSNSはやらないんですか?」とか「mixiがあるのに何で携帯で、しかもPCにスペック的にも劣るのに」って言われるのですが、携帯コミュニティーのユーザーはPCのそれとはまたちょっと別な使い方をしているなという。それは私たちが意図してるっていうよりは、始まってコミュニティーが出来て、なるほどって思う時がありますね。

ガイド:
なるほど。PCも人のつながりが割と曖昧なのかなと思ったんですけど、よく考えてみるとmixiとかも割と強いですよね。機能が制限されているが故に緩くなって、その緩さが良くて。ただ携帯性があるので人とつながってる感が強いと。

携帯はラジオに近いメディア

網本:
携帯で何かものを見るって、WEBよりメールの方が圧倒的に母数が多いですよね。PCと携帯の違いって、多分テレビとラジオの違いと同じだと思います。ラジオって割と1対Nなんだけど、1対1のような感じでDJさんに肩入れしてしまう。その1対1の感じで我々も携帯のコマースをする時にはTV広告っぽく言うのではなく、絵文字を多用してみたりお友達にすすめられて買ってるという感じになるようにしてみたり。ユーザーがより身近につながってることを感じられるように言った方が効果が高いんですよ。

ガイド:
では、PCと携帯では売れ筋も違ってきたりするのでしょうか?

網本:
そうですね。最初に香水をPCで販売している会社と組んで携帯でコマースをやったのですが、PCと携帯では売れ筋が全然違います。例えばグッチが欲しいとかシャネルの香水が欲しいというところではPCも携帯も変わらないのですが、携帯はそれ以外でこちらが意図したというか、恣意的なラインナップ、そういったものをうまく見せることによってどんどん売れていくという現象が起こっていて。割合でいうと5割はそういったお店側の意図しているものが売れています。もしかしたら画面が小さいということで携帯の方がラジオとか対面販売に少し近い感じのアピールが効果あるのかなと思います。

ガイド:
そういう意味では確かにラジオに近いですね。

網本:
そうです。多分それぞれメディアの適性はあると思うのですが、やはり携帯は携帯で少しPCとは違うのかなと思います。

ガイド:
ということは、今おっしゃたことでいうと、携帯の方がお店がすすめる商品を売りやすいツールだと。そしてそれが発展していくと、店舗側よりさらに身近でつながってる感を得やすい携帯SNSのアフィリエイトでアフィリエイターさんがすすめることが、売上増加への効果がより高いのではないかということですね。

網本:
ということを我々は予測出来るということになりますね。

<次のページでは携帯市場の今後について伺っていきます。>
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