「オン」「オフ」にとらわれすぎずに、自然体で
「夜の六本木の街には、敵も多いんですよ(笑)」と、杉本氏。 |
ガイド:
あたらしいブログの使い方ですね。それも社長独自のコミュニケーション術というか。
とはいえ、事業が成長し、会社の規模が次第に大きくなってくると、全体へ広報はできても、社員一人ひとりと向き合うのは難しくなってくると思うのですが、そのあたりは?
杉本:
たしかに、全員と向き合うことはだんだん難しくなってきていますが、誰かに一部門を任せたら、その人間にすべて任せきるつもりでいるんですね。いわゆる権限委譲です。コミュニケーションも含め、任せたヤツがきちんとやってくれるだろう、と。
ガイド:
なるほど、そもそもそこに信頼関係が成立しているわけですね。
ところで、社員の方々以外の、たとえばご友人などと飲みに出かけることは?
杉本:
もちろんあります。よく一緒に出かけるのは、MCJの高島社長やサイバーエージェントの藤田社長。それにプロデューサーのおちまさとさんやネットプライスの佐藤社長ともたまに出かけます。友人と言うより、よき先輩なのですが、飲んじゃうとついつい「○○ちゃん、のんでるー?」とかなっちゃうんですよね。
ガイド:
先輩を「ちゃん」付けで呼ぶのは、すごいですね…。
杉本:
高島社長も藤田社長も、とても尊敬している人ですし、お世話になっている方ですから、本当はそんな態度で接するのはマズイかもしれないんですよね。ただ、ボクが思うに、お酒を飲んでいる時にまで気を遣っていたら相手も疲れちゃうでしょ。だからあえて、僕から場の雰囲気を和らげるよう心がけています。
ガイド:
なるほど。じつは、私は常々仕事をしていて、仕事ばかりに目がいってしまうことが多いんですね。仕事モードからなかなか抜けられないというか、「オフ」へのスイッチの切り替えが下手というか…。
その点、社長のお話を伺っていると、仕事の時間はめいっぱい仕事をし、たとえば飲み会のような「オフ」の時間になると、存分に楽しんだりくつろいだりして、「オン」と「オフ」とを上手に切り分けている、といった印象を受けますが。
杉本:
うーん。そうですね。切り分けている、というよりも、どちらかというと、いつでも自然体で過ごしているという感じかな。仕事をしているときは、自然と仕事の顔になりますし、お酒を飲んで楽しくなれば、それなりに、と。そんな感じですね。
「休みが取れたら、DJとか波乗りとか。これまで、忙しくてできなかったことをまとめてやりたい」のだとか。 |
ガイド:
自然体、なるほど。だからこそ、楽しめていらっしゃるんですね。
さて、創業4年という短い期間で年商200億円に迫る勢いですが、社長の次なる夢は?
杉本:
せっかく聞いていただいたのに申し訳ないのですが、じつは、ボク「夢」という言葉があまり好きではないんですよ。夢って、目覚めたら消えてなくなってしまいそうだから。だから、いつも「目標」とか「自分との契約」という言葉に置き換えています。
ボクの今の目標は、着実に年商を200億から、250億へ、250億から300億へ…と。わりと現実的な数字を実現することを念頭に置いています。リアリティのあるところを見据えたいというか。
ガイド:
今の成長の様子を拝見していると、実現の日は近そうですね。
杉本:
はい、できる限りその目標に早い時間で到達したい。その上で、現状、不動産といえば「三井」「三菱」「住友」のビック3と言われている3社との距離を少しずつ縮めていきたい、そして、ビック3の背中が見えるところまで追く、それがボクの今の目標です。