◆ 高齢になったって稼ぐ!
5月初めのニュースステーションで、高齢者所得No1を誇る徳島県上勝町のつまもの生産について放送されていた。
「さしみのつま」として、野山の葉や花が彩りよく添えられていているのをよくみかけるが、この料理に使われる「つま」をお年寄りの方々が山や畑から採取して、出荷しているのだ。年間400万円を稼ぐ人々も少なくないという。
山で元気に葉を取ることも楽しそうだったし、それでお金もサラリーマンと同じくらいを稼いでいて、「うらやましい」と思った人もいるだろう。
私が何より驚いたのは、「おばあちゃんがPCを使いこなしている」様子。自分の出荷情報を見ているのだ。順位付けもされるので、やりがいがありそうだ。
いくつになっても健康で、仕事は現役で生き生きしていて、お金も自分で儲ける。
こんな老後がおくれたら素晴らしい。
そこで、私は連休が終わると、さっそくWeb上で上勝町のつまもの生産について調べてみた。そして、ここで導入されている上勝情報センターシステムを開発したスタンシステム株式会社の齋藤雅彦氏にコンタクトを取り、取材をお願いした。
◆ つまもの生産を支援するIT導入
同システムの本格稼動は平成12年4月から((財)日本立地センターの実証実験の公募案件で平成10年11月に承認され平成12年1月末までを実験期間を経る)。出荷業務システムの中では以下の商品が扱われている。
[●つまもの(料理の添物、かざり)]
四季の草花、葉っぱ類。笹。なんてん。朝顔。ほおづき。いちょう。もみじ。
[●細工物]
笹から笹船や器をつくるようなもの。
品名には作成者の名前がついているものがある。「がずこ」「ちえ」「てるこ」など。
[●オリジナル]
季節行事に使用、飾られる細工物。春の七草。節分。雛祭り。七夕。お盆。正月。
市況情報、病害虫情報をタイムリーに作成し、新しい市場の支援システムとして開発が薦められた。
◆ お年寄りに使ってもらうためのくふう
実証実験では生産者端末40台を、生産額が高い生産者から選定。