倍率とEnhanced Intel SpeedStep
CPUの動作倍率は、Core 2 Duo T7300の場合なら6倍から10倍(11倍)程度の範囲で倍率と電圧が変化する。一般的にバッテリ駆動時は倍率を低く、AC駆動時などパフォーマンスを重視する場合は倍率を高くする。この倍率と電圧を可変させているのがEnhanced Intel SpeedStepだ。
倍率の元になるのはベースクロックの200MHzで、これに6倍をかけると低周波数モード(LFM:Low Frequency Mode)の1.2GHzとなり、Core 2 Duo T7300の場合、高周波数モード(HFM:High Frequency Mode)は200MHz×10で2.0GHzとなる。
ベースクロック
倍率
Intel Dynamic Acceleration
Core 2 Duo T7300は通常200MHz×10で2.0GHzが最高周波数となるが、これは2つあるコアを動作させた場合の最高周波数。
最近は同時に複数のソフトが操作しているためマルチコアのCPUの方が動作速度が速くなるが、1プロセスしか動かさないアプリケーションも存在する。その場合、片方のコアを止めて、もう一方のコアの動作を1段階上げることで、周波数を上げる技術。
Core 2 Duo T7300の場合、通常倍率が10倍のところ11倍にし、2.2GHzで動作することになる。これをTurbo Modeと呼ぶ。
2つあるコアのうち片方のコアを止め、動作周波数を向上させるため、周波数向上に伴う発熱も全体としては2つコアを動かした場合と同じになる。
将来、コア数が4つ、8つと増えた時に真価を発揮する技術かもしれない。
Intel Dynamic Acceleration
Dynamic Front Side Bus Frequency Switching
FSBは最新のCentrino Duoから667MHzから800MHzに向上したが、そのため消費電力も増えた。そこで、FSBを半分に落とし消費電力を下げる技術。
これにより、Core 2 Duoで最低駆動周波数が600MHzとなり、スリープ時などの省電力効果が高くなる。
これは、Super LFM(Low Frequency Mode)と呼ばれるモード。
Dynamic Front Side Bus Frequency Switching
[上倉 賢]