パソコンは日々複雑になっているが、CPUのクロック周波数はベースクロックを整数倍もしくは半整数倍した物だと言うことを知っていても、このあたりの詳細は非常に専門的で、上級ユーザー以外にはあまり理解されていないかもしれない。
特に、最新のCentrino DuoはFSBが800MHzになったが、これにより追加されたDynamic Front Side Bus Frequency Switching機能を理解できている方はどれくらいいるだろうか?
デスクトップパソコンでオーバークロックをするような上級ユーザーはともかく、一般のユーザーは、「ベースクロックを200MHzから100MHzにすることで、CPUが600MHzで動作する」と説明されても、FSBが800MHzなのにベースクロックの200MHzはどこから・・・など、前提となる知識がなければ理解出来ないことも多くなっている。
そこで、最新のCentrino Duoを元にCPUのクロック周波数の動作を、パソコン初心者でも理解できるように解説してみたい。
クロック周波数とは
コンピュータ内部の各回路で処理のタイミングを取るためのテンポのこと。
人間に例えれば、脈拍ような物で、このテンポで信号がやりとりされるため、脈拍が高くなれば血液の流れが速くなるように、クロック周波数が高くなれば、信号も速く流れる。
クロック周波数を速くすればするほど、コンピュータは速くなるが、脈拍が高くなりすぎると体が耐えられなくように、クロック周波数も規定以上に高くするとCPUが動作不可能になる。
単位はヘルツ(Hz)で、1ヘルツなら1秒間に1回の周波数という意味。
パソコンの場合、メガヘルツ(MHz)もしくはギガヘルツ(GHz)が一般的で
メガヘルツは10の6乗で、1,000,000Hz
ギガヘルツは10の9乗で、1,000,000,000Hz
つまり1GHzの場合、1秒間に10億回ということだ。
1971年に登場した世界初のマイコンであるIntel 4004は500kHzで動作していたという。2000年には1GHzになったため、約30年で2,000倍になったことになる。
Centrino Duoの周波数概念図
Centrino Duoの周波数概念図 (クリックして拡大)
Core 2 Duo T7300の場合